新規事業の準備をステップごとに解説!事業多角化の成功条件とは?

多角化するノウハウ

山地 章夫
山地 章夫

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こんにちは、山地です。


こちらの「事業の多角化を成功させるポイント。今のままで会社は永続できますか?」では、事業多角化の成功ポイントについてお話しました。

今回は、成功する新規事業に向けての準備についてのお話です。

新規事業を成功させて事業を多角化・拡大するためには、いくつかの条件があります。

具体的な導入ステップをふまえながら、多角化に失敗しないために必要な条件について解説していきます。


私が考える事業多角化へのストーリーは5ステップあり、これらが成功へのカギだと考えています。

多角化で成功する!と決めたら、ぜひこれらのステップを参考にしてみてください。

目次

  1. 新規事業準備のステップ1・業績アップのための取り組み
  2. 新規事業準備のステップ2・新規事業を受け入れる社風を作る
  3. 新規事業準備のステップ3・上層部の新規事業マインドを高める
  4. 新規事業準備のステップ4・新規事業を構想する
  5. 新規事業準備のステップ5・連邦制を導入していく
  6. 新規事業の準備では事業多角化のステップを1つずつ積み上げることが重要

新規事業準備のステップ1・業績アップのための取り組み

多角化する前に既存事業の業績アップを目指しましょう。

既存事業の業績をアップさせるために、次の2つのことに取り組んでみてください。

組織のシステム化に着手する

私は、多角化よりもまず「組織のシステム化」を先に行うべきだと思っています。


「組織のシステム化」とは、仕組みで動く経営のこと。

私の考える仕組みは「自分たちのことは自分たちで決める」仕組みです。

幹部や社員たちが自ら経営計画を作成し、業務管理を自分たちでまわし、評価や成果分配も自分たちでルールを決めて判断する。

要するに、社長も幹部も社員も経営に参加する「全員参加型の経営」です。


※組織のシステム化については「社員全員が経営に参加できる、とっておきの仕組み「システム経営」とは? 」もご参考ください。

既存事業をテコ入れする

組織のシステム化と同時に行うべきことが「既存事業のテコ入れ」です。

実際に新規事業を立ち上げる際には、やみくもに手を広げるのではなく既存事業と接点を持たせることがポイント。

既存事業に対して何かしらのメリットがあること、そして新規事業は既存事業と相乗効果を生み出せる事業であることが重要です。


つまり、新しいことを始める際の軸となるのは既存事業ですから、多角化の前に既存事業を見直し、テコ入れをすることが大切となります。

ブランド化やリノベーションを行って、業績アップさせるのです。

新規事業準備のステップ2・新規事業を受け入れる社風を作る

多角化に対して、社員の反対というものは少なからずあるでしょう。

「なんでうまくいっているのにわざわざ新しいことをするのか?」「最初の2年くらい赤字になるようなことを始める意味はあるのか?」そう思う社員はいるはずです。


しかし、2でお話したシステム経営に取り組んでいれば、社員の考え方は違うはずです。

自分たちの居場所を確保するために多角化があると理解しているからです。


システム経営は、複数の事業があったとしても1つの会社として仕組み化することがポイントです。

社員も、事業部の人間ではなく会社の人間として考える。

そうすることで複数の事業にまたがっているので、例えば「昇進に上限がある」「ポストが空かない」といったモチベーションを阻害する事態も起こりません。


自身の成長のためにも多角化を行うことの効果を理解していれば、そもそも「新しいことに意味があるのか?」という考えにはならないでしょう。

新規事業準備のステップ3・上層部の新規事業マインドを高める

社長や幹部はなどの上層部は積極的に外とコミュニケーションを図るべきです。

同業の会社にばかり目が行きがちですが、異業種や異業界の成功事例を視察に行くのも良いでしょう。

私たちヤマチユナイテッドも視察ツアーを定期的に開催しています。


既に多角化をしている企業や多角化を始めたばかりの企業の社長と話をすると、「自分のところでもやりたい!」と思うようなアイデアにも出会えるものです。


その際に「自分のところでやるなら...」とイメージして、中心となるメンバーを考えたり他の事業部とのつながりや体制を考えたりする。
そうして新規事業マインドを高めていくのです。

新規事業準備のステップ4・新規事業を構想する

ぼんやりとしたビジョンのまま新規事業の構想すると多角化は失敗に終わってしまいますし、効率もよくありません。

新規事業のビジョンやコンセプトを明確に組み立てて、顧客ニーズのあるビジネスモデルと事業計画を構築していくことが重要です。

そこで活用したいのが、事業展開マトリックスに当てはめ、新規事業を企画し実行するという方法です。

今回は私が良く使う、新規事業を構想する際のフレームワークをご紹介します。

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このマトリックスは、新規事業を構想する際の考え方のフレームワークを視覚化したものです。

現在の市場(ターゲット)に新しい商品(ノウハウ)を提供して新規事業を展開するのか、自社の現在の商品(ノウハウ)を使って新しい市場へ参入するのか。

このフレームワークを元に、どのケースに当てはまる事業を立ち上げるのか考えていくわけです。

新規事業を立ち上げる際の具体的なアイデアの出し方やポイントについては「新規事業の立ち上げ。そのプロセスと心構えについて」で説明していますので、あわせてご参考ください。


また、この時に社員の採用や社員教育の強化にも着手しましょう。

「企業は人なり」という言葉があります。

人をどう大事にするか、どう成長してもらうか、どういう人を採用するかを今一度見直しましょう。

そういう意味では人が採用しやすい事業かどうかという視点で新規事業について考えるという事も必要です。

新規事業準備のステップ5・連邦制を導入していく

多角化を進めていくと、会社数が増えていく、1つの会社で事業部が増えていく、この組み合わせで進んでいくでしょう。

会社や事業部を合併や分社させることも出てくると思います。

タイミングを見て、持ち株会社制度を導入すると良いと思います。


弊社はグループ全体をひとつの組織とみなして統制しており、これを私は「連邦経営」と呼んでいます。


全部が縦割りでバラバラの会社だったら、お互いの関心や協力が得られず荒んだ経営になってしまいます。

みんなで寄ってたかって応援しよう、一緒に成功しようという気持ちを横軸で育てる「連邦・多角化経営」を実現することが大切です。


連邦経営については、《連邦・多角化経営概論》の第3回で詳しくお話していますので、こちらもあわせてご覧ください。

新規事業の準備では事業多角化のステップを1つずつ積み上げることが重要

多角化戦略で失敗しないためには、システム経営や連邦経営による社内の風土づくりや、上層部のマインドの向上、経営者の意思決定や多角化の方向性を考えることが重要です。

今回お話した新規事業準備の5ステップはそれぞれ単独の要素ではなく、つながっています。

新規事業の実現に向けてステップを1つずつ積み上げていくことが、事業多角化の成功のカギだと私は考えています。

事業多角化で行き詰まった際には、ぜひ参考にしてみてください。


ヤマチユナイテッドではワークショップなどのイベントも随時開催しています。

多角化のノウハウを体感できると思いますので、興味を持った方はぜひ参加してみてください。

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