社員の意識改革の必要性とは?成功事例やポイントについて

社員が育つノウハウ

川田 新平
川田 新平

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こんにちは、川田です。

社員にどうも活気がなく、業績も思うように上がらない。
そんな時「意識改革が必要」と考える経営者は多いと思います。

とはいえ「意識を変えろ」と言ってすんなり変わるものならいいですが、そう簡単なことではないのが現実。

今回は実際に当社で起こったことを例に挙げながら、社員の意識を変えるとはどういうことなのかをお話していきます。

目次

  1. 意識改革のタイミング − 社員は仕事を楽しんでいるか −

  2. 社員の自主性を高める工夫 − まずは自分の意識改革 −

  3. リーダーの意識改革 − 主役の交代をスムーズに −

  4. 経営側の意識改革が大事!社員が喜ぶ働き方を

1.意識改革のタイミング − 社員は仕事を楽しんでいるか −

以前、新卒で採用して2年目を迎えた社員が3人同時に辞めるという事態に直面したことがあります。

僕を含めた幹部は「何があった!?」と緊急会議を召集。

どこの企業でも、若手社員が何人も辞めるとなると会社組織のあり方を見直す転機となります。

会議では組織改革の必要性を巡って議論を重ねましたが、組織というよりも社員1人1人が同じ目標へ向かって取り組めるような環境を整えることが重要であるという結論に至り、現在まさに環境づくりを実践しています。


他方、数年前に高卒でアルバイトとして入社した女性があまり楽しそうに仕事をしていないなと感じ、喫煙室でたまたま顔を合わせた時に話を聞いたことがありました。

「楽しく働いてほしい」という僕の言葉に対し、前向きな返答はなし。

その後も何度か対話するうち、19歳の彼女にとって、当時所属していた部署の主力メンバーの平均年齢が30代半ばで、うまくなじめないという背景も見えてきました。

やがて同年代の社員が入ってくると本人の雰囲気は徐々に変わり、さらに彼女が得意とする事務が業務の中心となる部署へ転属させたことで、以前とは見違えるように生き生きと働いてくれるようになりました。


前者は組織の課題を見直すために環境を整えようという話、後者は環境が変わった結果1人の社員の意識も変わったという話です。

若い社員がそろって辞めてしまうような事態はもちろんですが、1人1人が何かしら抱えている不満や働きにくさを察知した時こそ意識改革のタイミング。

僕はグループ全体で600人を超える従業員のうち、毎月500人ほどと話をするようにしていますが、何気ない会話から課題を発見することも多いのです。

2.社員の自主性を高める工夫 − まずは自分の意識改革 −

最初に言っておきますが、社員の意識を変えるために経営側が直接的に行えることはありません。
できるとすれば、自分自身の意識を変え、それを行為・行動で示すこと。

そもそも社員の意識改革の必要性を論じる時、現在の「意識」を形成するまでの環境を作ってきたのは経営側です。

自分たちの思い通りにやってきたことがうまくいかないのを「社員の意識」のせいにしていませんか?


僕が常務取締役を務める「ジョンソンホームズ」では、新築住宅ブランド「COZY」が長らく好調でした。

しかし、ここ1年ほどはやや不振で、僕自身が介入したり、営業担当者たちとさまざまな対策を講じたりと努力しましたが一向に成果が上がりません。

その中で僕が感じたのは「川田さん(僕)が言った通りにできているか」に主眼が置かれていて、社員それぞれに「自分がどうしたいか、どう思うか」という視点が抜けているということ。

そこで、最近「チーム自治」を取り入れました。

・社員を数人のチームに分け、現時点での課題と対策、目標達成のためになすべきことなどを、新卒1年目を含めたメンバー全員で話し合うこと。

・僕たち上層部は干渉しないから、それぞれがいいと思うやり方を選んで進めること。


例えば課題が「集客」なら、以前は集客イベントの企画立案をマーケ室という部署に頼り切っていたために、決まったことをこなすだけの「与えられる仕事」になってしまっていました。

チーム自治では、どのようなイベントをどのように行うかをメンバー全員で模索させるのです。

その結果、業績は上がりつつありますし、社員みんなが楽しそうに取り組んでいるのが目に見えてきました。

これまでは僕たちが「これでいいだろう」と判断した業務を的確にこなすことが仕事だったのですが、自分たちが熟慮した案を実行することに楽しさを見出し、結果も出ています。

「絶対成功するイベントを考えました!」とか、もし失敗しても「必ずお客様は来るからもう1回やらせてください!」とか、前向きな発言が多くなってきたと実感しますし、最後の踏ん張りも効くようになったと思います。

これこそ「意識が変わった」ということではないでしょうか。


チーム自治を取り入れる前の僕は、社員たちに対して「なぜ僕の言ったことを自分の言葉で理解してから実行に移さないのか」とやきもきし、「主体性がない」「意識が低いのでは」と評価していました。

それが、ふと思い立って始めたチーム自治を通じて社員の様子を見ているうちに、僕が伝えたいと思っていたことはきちんと彼らに伝わっていたのだと気が付きました。

今まで教えたことはしっかりと彼らのベースになっていて、その上で自主的に動けるように環境を変えたことでやりがいが増し、結果につながったのです。

主体性を求めながら、それを発揮する場所を与えていなかった。

実は、意識を変えなければならないのは「変えろ」と言っている僕の方だったのだと思い至りました。

3.リーダーの意識改革 − 主役の交代をスムーズに −

当社とお付き合いいただいているある会社では、社長は10年で交代する制度となっているのだそうです。

社長就任から10年で後継者を指名し、次の10年は会長職に就くこともできます。
ですが、それが終わったら退いて株も放棄するというシステムです。

そこの現社長がよく「これはいけない」とおっしゃっているのがいわゆる「老害」。

古参がいつまでも若手の活躍の場を奪っていてはよくないということです。


会社組織を舞台に例えると、3つのステージで考えることができると思います。


1つ目は主役のステージ、業務の最前線で試行錯誤する若手世代です。

2つ目は渡すステージ、脇役として主役をサポートする中間管理職のイメージです。

3つ目は退くステージ、幹部クラスになれば裏方として土台を支える側に回り、適切なタイミングで世代交代を図ります。


やはりCOZY事業部での例を挙げてみましょう。


チーム自治を始める前は、僕からのアドバイスは全部特定のマネージャーを通して伝えていました。

このマネージャーの世代は「COZY」ブランドを飛躍的に伸ばし、ずっと主役として活躍してきたメンバーです。

一方で、後輩に対して「COZYのコンセプトを理解していない」と言ってしまうようなこともありました。

一時代を築いた世代ですから気持ちはわからなくもないですが、後から入ってきた人からすれば、COZYを「自分のもの」「自分の仕事」と捉えるより前に先輩のやり方に従うしかなくなってしまっていたのです。

今回、チーム自治を取り入れたことで、これまで主役だった世代が「渡す世代」へとステージチェンジをするきっかけになったと思います。


経営者のみなさんが「自分の会社は自分が主役」と考えるのは無理のないことですが、組織が大きくなればなるほど、役割分担と引き継ぎが重要になってきます。

逆に、ここを乗り越えることができるかどうかで会社を大きくできるかどうかが決まると言ってもいいでしょう。


経験から言えば、経営側に回ると「これは僕ではなく次の世代にやらせないと」と思うことがどんどん出てきます。

部下には直接的な指示せず、会社としての思いや方向性を伝えて下地を作り、極力自分の頭で考えさせる。

ただし、伝えたことが経営陣の行為・行動に反映されないと信頼関係が崩れ去ります。

当グループ代表の山地章夫は「任せるよ」と言ってくれるタイプ。

それも信頼関係があるからこそできることで、ダメ出しばかりでは僕もやる気をそがれていたと思います。


社員の意識改革を図る前に、会社として目指すゴールはどこか、どのような形で社員に伝えていくかを初めに考えてみてください。

4.経営側の意識改革が大事!社員が喜ぶ働き方を

社員の意識を変えたいと思うのなら、経営側の意識をまず変えることが前提です。

また、会社をよくするための方法を取捨選択するにあたって、自分のエゴが入る余地を与えないことも重要です。

僕の場合は常に「これでいいのか」「現時点での最善策はどれか」と自問自答。

「社員が今一番喜ぶ働き方を見つけてやろう」という気持ちが、大きなモチベーションになっています。


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