中小企業の活路は多角化戦略にあり 《連邦・多角化経営概論》第1回

多角化するノウハウ

山地 章夫
山地 章夫

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このサイトをご覧になっているあなたは、このような願いを持っているのではないでしょうか。

「業績を拡大して儲かる会社にしたい」

「永続的に成長できる会社をつくりたい」

「経営者意識を持つ社員を育てたい」


こうした願いを実現する選択肢のひとつが「多角化」です。

一方で、余計なことに手を出さず、本業に専念するのが一番だという考えは根強くありますよね。

でも、どうでしょう?

日本経済の実質成長率が1%前後の時代に、本業ひとつだけで成長していくのは、下りのエスカレーターをのぼろうとするくらい至難の業ではないでしょうか。


私はそれよりも、新規事業と業務改革を繰り返す「変化こそ常道」の経営こそ、持続的に成長できるスタイルだと考えます。

どうしてこのように考えるようになったのか、私の知識や失敗の数々からご説明しましょう。

目次

  1. 中小企業が多角化戦略を考えるなら本業が順調なうちに
  2. ヤマチユナイテッドの100VISION経営とは?
  3. 中小企業の「連邦・多角化経営」を成功へ導く「実践3つの柱」とは?
  4. 中小企業が「連邦・多角化経営」に取り組む6つのメリット
  5. 「連邦・多角化経営」を中小企業の戦略にしてよりよい成長を

1.中小企業が多角化戦略を考えるなら本業が順調なうちに

今から20年前の1997年、北海道拓殖銀行の経営破綻により、北海道は底なしの不況に見舞われました。

毎週のように得意先倒産の知らせが舞い込み、不良債権は膨らむ一方。


私は輸入住宅会社を経営していましたが、新規住宅着工数も激減して、いくら考えても打開策が出てこない。

やりたくないが、やれることはただ一つ、自社の規模を縮小するリストラだけでした。

それまでの7〜8年は、アメリカスタイルの輸入住宅がヒットして業績が伸びていたこともあり、その間に事業リスクの分散をしておけば、これほど痛い思いをすることはなかったはずだと後悔しました。


その後、起死回生をかけてヨーロッパスタイルの新しい住宅ブランドを発表。

それをフランチャイズ展開したことで経営が軌道に乗り、いまヤマチユナイテッドは約50の事業を手掛ける企業グループに発展することができました。


もし私が父の創業した建材卸に専念し、専業でやり続けていたとしたら、会社は今頃つぶれていたかもしれません。

建材卸から建材の輸入、その建材を使った輸入住宅の建設と、事業を多角化させてきたことが、結果的に会社を救ったのです。


多角化には、垂直方向への多角化と水平方向の多角化があり、垂直方向への多角化は、これまで複数の企業が担ってきた上流・下流工程の分野を、1つの企業に集約する戦略のこと。


当社が建材卸から建材輸入の貿易事業へ、そして輸入住宅の建設へと多角化させたことは垂直方向への多角化だと言えます。

水平方向への多角化は、企業が持っている技術を活用し、類似の市場をターゲットにし商品やサービスを開発・提供することです。


当社では輸入住宅を多ブランド化させ、さまざまな顧客層の多様なニーズに応えられるようラインナップを増やしてきたことが水平方向への多角化となっています。

多角化の種類や進め方については「事業の多角化を成功させるポイント。今のままで会社は永続できますか?」でより詳しくお話しているので、ぜひご参考ください。

2.ヤマチユナイテッドの100VISION経営とは?

ヤマチユナイテッドでは、2006年、グループビジョンとして「THE 100 VISION」を宣言しました。

これは「100の事業を成功させ100人の経営トップをつくる」「100事業×利益1億円で100億企業を目指す」という目標をひとことで表現したものです。


ひとつの事業に絞るのではなく、売り上げ規模でいえば数千万円から数億円程度の事業や会社を次々と興していく。

そして、複数の事業を有機的に連結させ、ひとつの会社のように運営するのが、私たちの目指す「連邦・多角化経営」です。


それぞれが独立採算で管理されており、あらゆる危機に対応できる一方で、相乗効果による業績アップも期待でき、安定した経営基盤の確立につながります。


私はさまざまな失敗の上にたどり着いたこの成功のセオリーを、中小企業の経営者の皆さんへお伝えすることが、いま自分に与えられた使命のように感じているのです。

3.中小企業の「連邦・多角化経営」を成功へ導く「実践3つの柱」とは?

「連邦・多角化経営」を成功へ導くのが、"実践3つの柱"です。

ここには私たちが試行錯誤を経て編み出してきたノウハウがぎっしりと詰まっています。


(1)システム経営

社員が経営に参加し、全員で良い会社をつくる仕組みのこと。

実行することで、企業の収益性と体質が劇的に変わります。


(2)多角化経営

多角化は企業の成長を加速させます。

そのメリットを最大限に享受するには、連邦経営化(グループ化)が有効です。


(3)社風経営

会社成長の原動力になるのは、楽しく働く社員です。

良い社風が、社員のパフォーマンスを高め、会社の業績を伸ばします。


この3つは、「連邦・多角化経営」の成果を得るためには、どれひとつ欠けてはならないものです。

それぞれの内容は、別項でくわしくご説明したいと思います。

4.中小企業が「連邦・多角化経営」に取り組む6つのメリット

では、連邦・多角化経営に取り組むと、どのようないいことがあるのでしょう。

代表的な6つのメリットをご紹介しましょう。


(1)企業規模が拡大し、生産性と利益がアップする

多角化によって事業が増えていくと、その数の分だけ大きく数字を伸ばすことが可能です。

ビジネスの規模が大きくなって会社が成長していくと、当然、経営は楽しくなっていきます。


(2)収益源の多角化で、リスクを分散できる

ひとつの事業が突発的な環境の変化にさらされたとしても、売り上げの柱となる事業を複数持つことによって、他の事業でカバーしたり、人員を他の事業に配置転換したりと柔軟に対応できます。


(3)社長の負担や心配が減り、幸せになれる

事業責任者に権限委譲し、現場を任せていく仕組みを築くことで、社長は本来やらなければいけない自分の仕事に専念できます。幹部・社員が成長していく多角化は、社長の仕事をラクにします。


(4)社員の幸せ、顧客満足度がアップする

積極的に現場を任せることにより、社員はやりがいと充実感を得ることができます。

働く社員が幸せなら、お客さまにも幸せを届けようとするはず。

顧客満足度を向上させ、業績アップにつながるという好循環を生み出します。


(5)ポスト増とやりがいで人材採用にも好影響

多角化でポストが増え、社員が活躍できるステージが広がります。

社員にとって認められるチャンスや、やりがいのある仕事ができる環境が整っていることは、人材採用においてもメリットをもたらします。


(6)いろいろな経営ができて楽しい!

なによりも経営者自身、仕事が楽しくなります。

新しいことに挑戦できる。

情熱を傾けられる分野に進出できる。

経営者として、これほどわくわくすることがほかにあるでしょうか。


これ以外にも連邦・多角化経営のメリットはたくさんあります。

多角化戦略12のメリット。多角化経営が可能にすることとは」にて詳しくお話しているので、あわせて読んでみてください。

5.「連邦・多角化経営」を中小企業の戦略にしてよりよい成長を

中小企業が持続的に売上を伸ばして事業を拡大するには、新規事業と業務改革を繰り返す経営スタイルが必要だと考えています。

複数の事業を連結させて会社を運営する「連邦・多角化経営」では、安定した経営基盤を確立することが可能です。

また、何より働く社員の幸せややりがいにつながり、そして社長が負担を減らし経営をより楽しめるようになることも大きなメリットでしょう。


ヤマチユナイテッドグループは「世の中にしあわせをばらまく」をモットーにしています。

お客さまはもちろんのこと、取引先にも、社内にも、家族にも、しあわせをばらまきながら仕事ができたら最高です。


そして私はいま「世の中の中小企業の経営者に、私のように幸せになってもらおう」という思いを強く持つようになりました。

このサイトを立ち上げたのも、そうした思いからです。

孤独におちいりがちな経営者のみなさんが経営と人生をとことん楽しめるようになるために、私は応援団になりたいと願っています。

多角化によって大きく成長する企業がどんどん増えれば、日本の地方が元気になると信じているからです。


次回からは、連邦・多角化経営を成功へ導く<実践三つの柱>について3回に分けてお話ししていきます。




シリーズ《連邦・多角化経営概論》では、連邦・多角化経営の仕組みを全4回にわたって解説。
ヤマチユナイテッドが実践する100VISION経営、さらに連邦・多角化経営の全容を知りたい方は、まずこちらのシリーズからご覧ください。


第1回:中小企業の活路は多角化戦略にあり (このコラム)
第2回:社員全員が経営に参加できる、とっておきの仕組み「システム経営」とは?
第3回:多角化のメリットを最大限に引き出す「連邦経営」とは?
第4回:成功する会社には「良い社風」がある。「社風経営」で多角化経営を加速しよう


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