新規事業ができるまでをフェーズごとに解説!ヤマチの多角化戦略と成長の旅路
多角化・新規事業
こんにちは、ヤマチユナイテッド代表の山地です。
昨今の世界情勢は、目まぐるしく移り変わっています。
それに伴い、ビジネスを取り巻く環境も変化が非常に激しいため、中小・中堅企業の経営者のみなさんの中には「事業の柱を増やしておきたい」と考える方もいるのではないでしょうか。
ヤマチユナイテッドは、今でこそさまざまな分野で事業展開し、現在も新規事業開発に積極的に取り組みながら連邦多角化経営を進めていますが、始まりは建材卸売業一本の小さな会社でした。
私が1982年に入社してから常に順風満帆だったわけではなく、何度か厳しい状況も経験しましたが、私たちは既存事業を軸にしながら時代に合わせた新規事業を興すことによってそれらの危機を乗り切ってきました。
新規事業の成長段階を表す考え方の一つとして、「0→1(探索・検証)」「1→10(立ち上げ)」「10→100(拡大)」という整理があります。
今回は、ヤマチユナイテッドの実体験に沿って、新規事業ができるまでをフェーズごとに解説します。
みなさんの新規事業開発の参考になる部分があれば幸いです。
目次
新規事業ができるまでのフェーズとは?ヤマチが多角化戦略に踏み切った理由もご紹介
新規事業は、アイデアを出して事業計画を作れば完成するわけではありません。
新規事業開発のフェーズにはさまざまな整理方法がありますが、大きく捉えると、次のような流れで進んでいきます。
領域・テーマを決める:市場や顧客の課題を探り、取り組む方向性を定める
事業の仮説と計画をつくる:ビジネスモデルや収益性などを検討する
小さく市場で試す:商品・サービスを形にし、顧客の反応を検証する
事業を拡大する:顧客や販路を広げ、成長につなげる
成長段階でいえば、「0→1」で顧客の課題と解決策を探り、「1→10」で商品・サービスとして事業化し、「10→100」で顧客や販路を広げながら成長させていくイメージです。
新規事業の立ち上げについてもっと詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご確認ください。
新規事業立ち上げのプロセスとは?多角化を成功へ導くステップを解説
新規事業の立ち上げを成功に導く4つのフレームワークとは?発想~実行までの型を作る方法
新規事業のアイデア発想法とは?ヤマチの成功事例・決断のポイントも
実例に学ぶ!決裁が早まる新規事業計画書の作り方・テンプレートをご紹介
ヤマチユナイテッドが多角化戦略に踏み切った理由は?代表・山地 章夫について
現在グループ代表を務める私、山地 章夫は、1982年に父が経営していた建築資材の卸問屋である山地商事に入社しました。
中堅の建材商社として北海道を中心に事業を展開していましたが、当時は流通にさまざまな変革が起こるなか「問屋不要論」が叫ばれており、すでに業界の成長は見込めない環境にありました。
流通が発達するにつれ、卸問屋が担う在庫管理、配送といった部分をメーカー側でできるようになり始めていた時代です。
そもそも当時の建材卸売業は、メーカーと違って基本的に薄利多売で粗利益率が低いビジネスモデルでした。
加えて、この頃は売掛金の回収に手形を用いるのが主流でしたから、不良債権化した場合の損失が大きく、だからといって手形取引をやめると競合に顧客を取られてしまうため、急に取引条件を変えることもできない。
こうした背景に加えて業界も頭打ちの状況にあり、すぐに会社が傾くような経営状況ではなかったものの、私自身は会社の将来性に不安を感じざるを得ませんでした。
卸売業のウィークポイントである「粗利益率の低さ」「手形取引のリスク」をカバーするため、「収益性が高く、取引上のリスクが低く、財務体質の改善が見込める事業」、かつ「将来性のある事業」にシフトするにはと考えると、やはり新しいことを始めなくてはなりませんでした。
そこで、元々関心があった事業開発に着手して「私は『創業型の後継者』になろう」と決意し、新規事業を模索しはじめたのです。
これは、このコラムでご説明している「0→1フェーズ」にあたり、新規事業で解決したい課題や事業の方向性を見極める段階です。
新規事業のアイデアの生み出し方や、新規事業を立ち上げる際の具体的なプロセスは、こちらのコラムで詳しく解説しています。
新規事業のアイデア発想法とは?ヤマチの成功事例・決断のポイントも
新規事業立ち上げのプロセスとは?多角化を成功へ導くステップを解説
ヤマチユナイテッドの新規事業開発はどう始まった?初期戦略と新たな市場への挑戦
ヤマチユナイテッドの新規事業開発について、これまでの流れをご紹介します。
【ヤマチユナイテッドの初期戦略】レンタル事業からイベントレンタル事業へ
ヤマチユナイテッドが社内で新規事業の立ち上げに試行錯誤し、新たな成長分野の可能性を探るなか、多角化の第一歩として踏み出したのがレンタル事業です。
1982年に「レントサービス山地」を設立。
レンタル事業のフランチャイズに加盟し、レンタル・イベント業務を開始しました。
当時は高価で特別なときにしか使わない家庭用品(子どもの学校行事を記録するビデオカメラ、旅行に持っていく大きなスーツケースなど)を一般の方に貸し出す会社として、これが事業多角化の始まりとなりました。
なぜレンタル事業だったかというと、シンプルに「現金商売で高粗利益率ビジネスだから」という理由です。
しかし、時代とともにこういった品物は一般家庭に普及するようになり、需要は減っていきました。
ですが、ビデオカメラやスーツケースなどの代わりに、運動会や地域のお祭りで使うようなテントや紅白幕、音響機材、綿あめ製造機などの受注が増えたため、後年フランチャイズを脱退し、改めて自社でイベントレンタル業を展開しました。
これが現在、ヤマチユナイテッドでイベント事業全般を手がける「アンカー」という会社のはじまりです。
【ヤマチユナイテッドの新たな市場】輸入建材の卸売業から住宅建築への挑戦
イベントレンタル業を始めた頃、「アメリカで建材を日本に輸出したがっている会社がある」という情報が入ってきたので、私はすぐに手を挙げました。
学生時代、数カ月にわたってアメリカを旅したことがあり、大型戸建住宅のアメリカンハウスや、そこで暮らす人々の豊かなライフスタイルに大きな憧れを持っていたからです。
その会社のビジネスモデルは、アメリカでよく見られる大型の家に使う床材や窓、キッチンなどを丸ごと一棟分輸出するというもの。
私はこの会社に出資することで、相手方の代表であるリチャード・ジョンソン氏らと共に日本向けの建材輸出会社「ザ・ジョンソングループ」の設立に参画し、同社の取締役に就任しました。
国内の建材では競合他社と同じ商品を売るためどうしても価格競争に巻き込まれてしまいますが、道内業界初となる住宅建材のトータル輸入であれば差別化ができますし、メーカー的な立場で定価を自社で値付けできるので粗利益率も飛躍的にアップします。
また、海外メーカーへの支払いは現金払い、しかも先払いに近いタイミングで求められるので、「自社独自のオリジナル商品ですから」と売り込むことで、取引条件も改善していくことができると考えました。
実際、この目論見が当たって輸入建材の卸売業は大きな利益を生むことになるのですが、最初のころは全く売れませんでした。
今でこそよく耳にするアメリカの「2×4(ツーバイフォー)住宅」ですが、建材の規格が日本と異なり、建設ノウハウも少なかったため国内の一般の工務店にとっては扱いにくかったのです。
そのような中、私のもとへ「渡りに船」ともいえるような売り込みがありました。
2×4工法の経験を持つ工務店が倒産し、そこの従業員7名が「自分たちを使ってほしい」と申し出てきたのです。
建材の輸入と販売を事業の柱としていたこともあり、最初は断ろうと思っていましたが、「輸入したものをそのまま建てることができれば建材自体も売れるようになる」とひらめきました。
そして、1987年に生まれたのが、アメリカンハウスの輸入と建築を自社で一括して行う「ジョンソンホームズ」でした。
この新規事業は広大な敷地を持つことができる北海道の土地に見事にマッチし、富裕層を中心に注文が相次いで大成功を収めた結果、「輸入住宅といえばジョンソンホームズ」という立ち位置を獲得することができました。
これは、このコラムでご説明している新規事業における「1→10フェーズ」、つまり仮説をもとに実際の事業を立ち上げ、顧客に価値を届け始める段階といえるでしょう。
ヤマチの新規事業の成長フェーズへの移行!自社ブランド開発からのフランチャイズ化
ジョンソンホームズは、既存事業を起点に生まれた新規事業であったといえるでしょう。
建築棟数は年々伸び続け、順調に事業を進めていたところで事態は急変。
1997年、北海道拓殖銀行の経営破綻によって道内経済が大きな打撃を受け、高額な輸入住宅はさっぱり売れなくなってしまいました。
スタイリッシュなデザインで、まるで映画に出てくるようなたたずまいの豪華なアメリカンハウス、そのニーズ自体が失われつつありました。
業績を回復するためにはもっと手軽でもっと買いやすく、なおかつヤマチユナイテッドのオリジナリティを表現できる商品開発をしなければなりませんでした。
既存事業を起点に新規事業のアイデアを見つける方法については、こちらのコラムでも詳しく解説しています。
新規事業が思いつかないのはなぜ?ビジネスアイデアの見つけ方と人脈活用の発想法
【ヤマチユナイテッドの新たな挑戦】フランチャイズシステムの開発
時代は少しさかのぼりますが、1990年代に入ってから、ヤマチユナイテッドでは輸入住宅を普及させるために、加盟店さんや工務店さんを募って、同じ輸入建材を使った新しいブランドを作ろうという研究会のようなものを開いていました。
このような素地もあったので、私たちが次に考えたのは住宅パッケージの販売、つまりフランチャイズシステムの開発です。
①インターデコハウス
バブル崩壊後は住宅事情が落ち込み、北海道だけでなく全国的にアメリカンハウスが売れなくなっていましたが、それに代わって、北欧風やイングリッシュ、フレンチといったヨーロピアンスタイルが流行の兆しを見せていました。
そういったデザインにヤマチユナイテッドの住宅建築のノウハウや輸入建材、流通ルート、当時持っていたパネル工場の製品を組み合わせました。
さらに、一部インテリアの輸入も手がけていたことから、住宅とインテリアとのセット提案も含めて、グループ内の法人の垣根を越え、総力を挙げて商品開発に取り組むことにしたのです。
そうして2000年に出来上がったのが「インターデコハウス」というフランチャイズシステムです。
性能やおしゃれ感は残しつつ、コストを大きく抑えながらもカーテンや照明など住むために必要な設備は全部パッケージに含まれています。
ジョンソンホームズは、直営店としてすべての商品をインターデコハウスに切り替え、建築棟数を再び伸ばしたことに加え、建築材料とノウハウを道内のみならず道外の工務店にも供給することで全国に打って出ることができました。
当時の輸入住宅の坪単価は80万円から100万円と、この時代にしてはかなり高級路線を取っていたのですが、インターデコハウス開発当初の目標は坪単価60万円くらい。
それがコストダウンの努力を重ね、最終的に坪単価37万7,000円まで抑えることができました。
そのため、業界の反響は非常に大きく、一気に加盟店数が増えたのです。
こうしてヤマチユナイテッドは、建材卸から住宅事業、先述したイベントレンタル事業へと新規事業を開発してきたことにより、業績はだんだん伸びていきました。
2000年以降は、2005年にアンカーがドイツのイベント用テントメーカー「ローダーHTSホッカー(現:HTS tentiQ)」日本総代理店となり、ビッグテントの取り扱いを開始。
その後も、新たな挑戦を続けていました。
そして2007年、私たちはまた次の大きな節目を迎えることになります。
ヤマチユナイテッドがどのように事業を多角化してきたのかについては、こちらのコラムでも詳しく紹介しています。
事業多角化する理由とは?ヤマチの新規事業事例や組織定着の4段階を紹介
②inZONE
2007年にオープンした「inZONE with ACTUS(インゾーネ ウィズ アクタス)宮の森店」は、家具・インテリアの大手「ACTUS」と提携することによって生まれたライフスタイルショップ&ショールームです。
住宅事業、インテリア事業を手がけていると、ヤマチユナイテッドで家を建てたお客様には「住宅のテイストに合った、センスの良い家具や雑貨に囲まれて暮らしていただきたい」という気持ちが高まります。
inZONE with ACTUS 宮の森店は、ハイセンスかつ上質な家具・インテリアを販売するとともに、住宅と家具・インテリアとを合わせたご提案ができるショールームの機能を持たせることを初めから念頭に置いて出店計画を練りました。
このショップで扱うブランドは中高級クラスのものが中心で、ユーザーも、商品の価格帯が高めであっても家具やインテリア、雑貨にこだわりたいという方が大半でした。
そのようなお客様の声を聞くと、逆に「この家具に似合う家を建てたい」というニーズもあることがわかりました。
「それなら、inZONEの家具・インテリアが映える住宅商品を開発しよう」ということで、「inZONE DESIGN LABO(インゾーネ デザイン ラボ)」という新しい住宅ブランドの施工がスタートし、「inZONE」の住宅部門として、インテリアと一緒に考える家づくり「インゾーネの家」が誕生しました。
折しも、私の従兄弟が経営していた「ヤマチホーム」をグループ内M&Aのような形で合併することとなり、在来工法の建築ができるスタッフがジョンソンホームズに入社してきたところでした。
これまで2×4工法だけ取り組んできたジョンソンホームズに、間取りの自由度が高い在来工法の人材と技術、ノウハウが加わりました。
それによって、例えば「このソファに合う間取りにしたい」「壁に大きな絵を飾りたいから、窓は上のほうに小さくあれば良い」といった要望にも応えられるようになったことは大きな進歩だったと思います。
【ヤマチユナイテッド新業態へ】参入の起点「inZONE」
「inZONE」は、ヤマチユナイテッドグループの新業態への参入の起点にもなりました。
inZONEのセンスを好む方々にはマンションを購入して自分好みの空間に作り変えたいと考える独身女性も多かったことから、マンションリノベーションのブランドとして「M+(エムプラス)」が誕生。
また、inZONEの世界観をもっと日常的に体感していただける場として、内装やインテリアにinZONEのイメージを反映させたカフェダイニング「inZONE TABLE(インゾーネ テーブル)」も開業しました。
建材から一歩進めて、住宅事業を始めた新規事業がジョンソンホームズなら、住宅を「ライフスタイル」というテーマでくくることによって住宅周辺のニーズをつかんだのが「inZONE」関連の事業です。
みなさんが新規事業をどのように発想したら良いかとお悩みなら、既存事業をいろいろな角度から分析してみることをおすすめします。
inZONE事業について、もっと詳しく知りたい方はこちらのコラムもあわせてご確認ください。
新規事業の成功例を紹介!偶然の出会いから生まれたinZONE事業の軌跡
③きたえるーむ
ヤマチユナイテッドグループが運営する機能訓練専門のデイサービス「きたえるーむ」が、直営店・フランチャイズ店舗を含めて全国140以上の店舗を運営している事例もあります。
詳しくは、こちらのコラムをご確認ください。
デイサービス経営を成功させるコツとは?「きたえるーむ」の成功事例も
【ヤマチユナイテッドの事業展開】挑戦と成長を継続中!
私たちヤマチユナイテッドは、さまざまな分野で多角化を年々進め、挑戦と成長を続けています。
ジョンソンホームズは、2008年に新ブランドとして「COZY(コーズィ)」を発表。
その後も、「ナチュリエ」「アメカジ工務店」といった多ブランド展開を手がけ、ヤマチユナイテッドの中核事業へと成長していきました。
この多ブランド展開は、一つの会社の中にそれぞれ特色のある工務店が入っているようなもので、お客様ごとに異なるニーズに合わせてブランド開発をしていったという経緯があります。
ジョンソンホームズは、このほかにも不動産事業、リフォーム事業、家を建てたお客様に向けたインテリア事業など、周辺事業を次々と展開。
さらに、インテリア事業を生かしたカフェやバーガーショップの運営など、飲食業の分野も含めてライフスタイルビジネスを広げています。
また、住宅事業やデイサービス事業ではフランチャイズ展開も進め、事業エリアを全国へ広げることにも成功しています。
これは、このコラムでご説明している新規事業における「10→100フェーズ」、つまり確立した事業モデルをフランチャイズ化や多ブランド展開によって規模拡大していく段階にあたります。
ヤマチが培ってきた「連邦多角化経営」とは?新規事業創出の推進と未来への展望
ヤマチユナイテッドは北海道札幌市を拠点とし、住宅産業を中心に暮らしに関わる50以上の事業を展開する企業グループです。
1958年に株式会社山地建材店より建材卸売部門を独立させ「山地商事株式会社(現:山地ユナイテッド株式会社)」を設立。
これが「ヤマチユナイテッド」の実質のスタートとなりました。
2026年8月現在、ヤマチユナイテッドグループが展開する事業についてご紹介します。
住宅事業
建材事業
デイサービス事業
ヘルスケア事業
教育事業
イベント事業
印刷事業
警備事業
インテリア・飲食事業
放送・メディア事業
家具製作事業
経営支援事業
婚活支援事業
家屋解体事業
また、住宅事業やデイサービス事業においてはフランチャイズ展開も行なっております。
住宅フランチャイズ「ジョンソンパートナーズ(ジョンソンホームズ)」
デイサービスフランチャイズ「きたえるーむフランチャイズ」
ヤマチユナイテッドの企業理念(グループビジョン)
ヤマチユナイテッドは、独自の「グループビジョン」を大切にしています。
「グループパーパス」「グループコアバリュー14」「グループミッション」の3つの総称が 「グループビジョン」です。
※2026年8月時点
グループパーパス
ヤマチユナイテッドが掲げるグループパーパスは「北海道から色んな世界を変えていく」。
私たちグループ全体で抱いているのは、「ユニークで多様な事業にチャレンジし、連邦多角化経営で北海道から色んな世界を変えていこう」という強い想いです。
事業を通じてお客様のライフスタイルを変える、地域社会の生活を変える、業界の常識を変える...。
「世界」についてはさまざまな解釈が可能ですが、変える方向にはいつもその世界に属する人たちの「幸せ」があるべきだと考えています。
グループコアバリュー
ヤマチユナイテッドでは、ビジョンの実現に向けて大切にする価値観として「グループコアバリュー14」を掲げています。
コアバリューについては、こちらのコラムでもご紹介しています。
コアバリューこそ理念経営の最重要ポイント。経営理念との違いや行動につながるヤマチの実例を紹介
グループミッション
グループパーパスと共にある「グループミッション」が、「THE 100VISION」です。
100の事業を成功させる
100人の経営者の創出
100年以上続く良い会社をつくる
事業を多角化し、連邦経営化する。
全員参加の経営で社員が成長し、会社も成長し、経営が楽しくなる。
顧客、社員、協力会社、自社、地域社会、みんなが幸せになる未来を実現しようとするのが「ヤマチユナイテッド100VISION経営=連邦多角化経営」です。
当初「THE 100VISION」には、あえて達成期限を設定していませんでしたが、2023年秋に「2030年までに達成しよう」と宣言しました。
2026年8月現在は、グループ一丸となって既存事業をブラッシュアップしつつ、新規事業の開発および人材の育成がよりスピーディに進むよう取り組んでいます。
「北海道から色んな世界を変えていく」というパーパスにのっとれば、「世界」を変え、良い取り組みを増やして一人でも多くの人を幸せにし、世の中に貢献していくためには、事業規模を広げていくことによってヤマチユナイテッドの影響力とインパクトをより増していかなければなりません。
そうして2030年には、地域に必要とされるような事業体、いわゆる地域のコングロマリットとして、私たちヤマチユナイテッドは存在していたいと考えています。
ミッションについては、こちらのコラムでも解説しています。
会社におけるミッションの意味とは?ミッションは浸透させることが重要
ヤマチユナイテッドが長年培ってきた「連邦多角化経営」
一つの事業に絞るのではなく、売上数千万円から数億円規模の事業や会社を次々と興していく多角化経営。
複数の事業がそれぞれ独立採算管理されながらも、横・斜めのコミュニケーションで有機的に連結し、複数社・複数事業を一つの会社のように運営する経営手法が、ヤマチユナイテッドが長年培ってきた「連邦多角化経営」です。
これによってグループとしての総合力を発揮することが可能となり、事業間の相乗効果でさらなる事業へと発展させることもできれば、経営環境の変化に対応しやすい体制づくりにもつながります。
事業を多角化し、経営者も社員も仕事を楽しめる組織を作り、連邦経営(グループ経営)をすることが安定した経営基盤を確立することにつながります。
このように多角化することで成長してきたヤマチユナイテッドの多角化経営の根幹は、「事業リスクの分配」にあります。
多角化し複数の事業を持つことで、一つの事業が不測の事態に陥り、環境変化の影響を受けた際に、他の事業で補える可能性があるからです。
私たちもこれまで、多角化していたおかげで何度も危機を乗り越えてきました。
さらに、多角化のメリットはそれだけではありません。
例えば「年商100億円の会社に育てたい」と思っても、一つの事業やブランドで伸ばしていくのはなかなか難しいのが現状です。
それでは1億円の売上の会社や事業ならどうでしょう。
比較的実現可能と思えるのではないでしょうか。
それが100個あれば、年商は100億円になるのです。売上10億であれば10個です。
このような「リスク分散」と「事業規模拡大」という大きなメリットに加え、事業の数を増やすことで新たな収益の柱を築けることも多角化経営の大きな強みです。
だからこそ、ヤマチユナイテッドは次々と多角化経営を推進してきました。
2026年8月現在までに、興した事業数は120以上あります。
そのうち続いているのは50事業ほどですから、半分以上は失敗しています。
しかし、新規事業に失敗はつきもの。
「良い企画であればとにかく挑戦してみる」というような積極的な姿勢が事業全体をスケールさせ、将来に起こるであろう不測の事態に備えるということにつながっていくと考えています。
多角化経営のメリットや、成功に導くためのポイントについては、こちらのコラムでも詳しく解説しています。
中小企業はなぜ多角化すべきか?ヤマチの事例に学ぶ成長戦略のヒント
社員に任せる「システム経営」
業績が頭打ちになっている場合や、単一事業のリスクに不安がある場合は、多角化を選択肢の一つとして検討する価値があると考えています。
とはいえ、ただでさえ忙しい経営者にとって、多角化を考えるための時間や体力の余裕はないと感じるかもしれません。
ヤマチユナイテッドが多角化した当初は、経営者である私自身が事業を考え、事業計画を作り、それをトップダウンで指示する形でした。
しかし、いかに経営者が働いたとしても、いくつもの事業を1人で回すキャパシティはありません。
そのことに気づいた私は、今後も継続的に多角化を実現するため、従業員に事業を任せることにしました。
すべてを「丸投げ」したのです。
それが「連邦多角化経営」のはじまりでした。
それからは社員に経営計画を練らせ、責任者としてすべてを任せたことで、その事業も社員も大きく成長していきました。
でも、ただ丸投げするのでは組織はうまく機能しません。
多角化においては採用活動や人材の育成も非常に重要なのです。
ヤマチユナイテッドでは、事業を任せられる人材を若いうちから育てる仕組みとして「システム経営」を導入しています。
この手法では、任せた事業を独立採算とし「自主計画」「自主管理」「自主分配」の3つの方針を掲げています。
この独立採算制により、儲かったら自分たちで利益分配できるという大きな目標が生まれます。
この仕組みこそが社員のやる気を促し、さらなる新規事業を推進する原動力となっているのです。
システム経営を成功させるためには、上記のような三大自主システムをワンセットで実行することが重要となってきます。
計画づくりなどは社員に任せても、お金が絡む成果分配は社員に任せない会社もあるようですが、それでは意味がありません。
いかに社員に任せ、やる気と主体性を引き出すかがポイントです。
私たちは採用や人材育成も含め、連邦多角化経営の手法やノウハウを中小・中堅企業のみなさんにお伝えすることで、共に世の中を元気にしていけたらと願っています。
システム経営や社員の自主性を育てる仕組みについては、こちらのコラムで詳しく解説しています。
社員の自主性を育てるには?システム経営・自主計画の導入方法とポイント
こちらのコラムもあわせてご確認ください。
事業拡大のメリットとは?拡大方法・リスク・成功事例を知って成功へ
【プレゼント】新規事業ができるまでをフェーズごとに解説!
新規事業の立ち上げプロセスをフェーズごとにさらに詳しく知りたい方に向けて、無料でダウンロードできる資料をご用意しています。
以下のリンク先からダウンロードして、ぜひご活用ください。
新規事業ができるまでをフェーズごとに解説!ヤマチユナイテッドの成長の旅路
新規事業ができるまでのフェーズを押さえて、多角化経営を成功させよう
ヤマチユナイテッドは、北海道札幌市を拠点とし、住宅産業を中心に50以上の事業を展開する企業グループです。
1958年に私、山地 章夫の父が営む小さな建材店より建材卸売部門を独立させた「山地商事」から始まりました。
現在では、住宅建築、不動産事業、リフォーム事業、インテリア事業、イベントプロデュース、機能改善デイサービス事業などを展開。
さらに、インテリア事業を生かしたカフェやバーガーショップの運営など、飲食業の分野も含めてライフスタイルビジネスを広げ、2026年8月現在では50を超える事業を手掛けています。
住宅事業ではフランチャイズシステムを活用して全国へ事業を展開し、グループ内の法人が運営する機能訓練専門のデイサービス「きたえるーむ」もフランチャイズ展開によって全国に店舗を広げています。
多角化経営には「リスク分散」や「事業規模の拡大」といったメリットがあります。
さらに、新たな収益の柱を築ける可能性もあるでしょう。
例えば、年商100億円という目標を一つの会社で達成するのは難しいですが、年商1億円規模の会社や事業を100個作るのは比較的実現可能と思えるのではないでしょうか。
事業を増やすとなれば、そのすべてを経営者が1人で担うのにはやがて限界がやってきます。
だったら、社員に事業を任せる仕組みがあれば良いのです。
ヤマチユナイテッドが採用する「システム経営」では、任せた事業を独立採算とし「自主計画」「自主管理」「自主分配」の3つの方針を掲げています。
そして、事業を任せられる人材を育てるには、採用活動と育成制度にも力を入れることが重要です。
私たちは採用活動や人材育成も含め、連邦多角化経営の手法やノウハウを中小・中堅企業のみなさんにお伝えすることで、共に世の中を元気にしていけたらと願っています。
新規事業を開発する時間がない、人手が足りないとお悩みの方こそ、システム経営を一つの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。
人材育成には一定の時間が必要になるため、始めるなら早いほうが良いでしょう。
ヤマチユナイテッドでは、経営に役立つセミナー・イベントなども随時開催しています。
もし興味があれば、ヤマチユナイテッドが主宰する「連邦多角化経営実践塾」へのご参加もご検討ください。
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Authorこの記事の著者
ヤマチ連邦多角化経営実践塾 塾長
山地 章夫
ヤマチユナイテッド代表。経営を楽しみ、社員820名、50事業・年商258億円の企業グループの舵を取る。本業を中心に事業を次々と立ち上げ、売上げを積み増す「連邦多角化経営」を実践。経営の安定化と人材育成を両立する独自の経営手法が、多くの中小企業経営者の注目を集める。




