連邦・多角化経営にはブランディングが不可欠
ブランディング

こんにちは、山地です。
今回は、多角化とブランディングの関係について考えたいと思います。
「ブランディングをするなら、ひとつの事業に集中すべきだ」
「多角化でさまざまな事業に手を広げていくと、会社としての統一感が失われて、ブランディングしにくくなる」
そう考えている方は少なくないかもしれません。
確かに、たくさんの事業を展開することでブランドイメージがぼやけてしまえば、ブランディングの効果は期待できないでしょう。
企業としての一貫性がなければ「何でも屋ではないか」「ごちゃごちゃといろんなことをしている」といった、マイナスイメージにつながる恐れもあります。
そのリスクをどう回避するか、詳しくご説明しましょう。
目次
1.多角化経営に必要なのは、ブランドの統一感
私は、ブランドの統一感を意識しながら新規事業を立ち上げていけば、多角化経営でもブランディングの効果を十分に得ることができると考えています。
むしろ、多角化経営にこそブランディングが不可欠だと感じています。
そもそもひとつの事業に集中したからといって、業績が上がるとは限らない。成功が約束された事業などありません。
しかし、ブランディングを意識しながら多角化すれば業績は上がる。これこそ、私が多角化経営を実践してきて、たどり着いた持論です。
2.新規事業はブランディングを意識して立ち上げを
新規事業を立ち上げるときには、当初からブランディングを意識することが大切です。
その事業が明確なミッション(理念)を持つブランドとして際立てば、成功する可能性が高いからです。
しかし、事業のブランドにこだわるだけではまだ不十分です。
個別の事業だけでなく、グループ全体のブランドも考慮しながら、多角化を進めていかなければなりません。
当社の場合も、新しい事業を立ち上げる際は、全体の統一感に注意を払っています。
個別の事業が好き勝手にブランディングを展開したら、グループ全体としての一貫性が失われてしまうからです。
たとえ各事業のブランドのエッジが立ったとしても、統一感がなければ、グループ全体のブランドは成り立たなくなってしまうでしょう。
大切なのは、個別の事業をブランド化すると同時に、グループ全体のブランドの一体感を図ること。両輪で考えていかなければなりません。
各事業を統一するグループ全体のブランド化の作業を怠ると、ブランディングがもたらしてくれる効果を得ることも難しくなってしまいます。
3.まとめ
それぞれの事業のブランドが、ニッチとして際立つこと。
そして、グループ全体で統一したイメージを与えられること。
この2つが実現できれば、多角化は成功といえるでしょう。
鍵を握るのは「ミッションの浸透」です。
本コラムの<「ブランドを統一すること」の3つの効果>でくわしくご紹介していますので、そちらもぜひご覧ください。
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Authorこの記事の著者

ヤマチ連邦多角化経営実践塾 塾長
山地 章夫
ヤマチユナイテッド代表。経営を楽しみ、社員620名、50事業・年商160億円の企業グループの舵を取る。本業を中心に事業を次々と立ち上げ、売上げを積み増す「連邦多角化経営」を実践。経営の安定化と人材育成を両立する独自の経営手法が、多くの中小企業経営者の注目を集める。