成功するインターンシップ企画の方法は?学生をファンにする実例も

社員が育つノウハウ

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こんにちは、山崎です。


自社の社風にマッチし、その中で実力を発揮してくれる人材を獲得することは会社の未来を左右する大きなポイントです。


その意味でも当グループでは採用活動を非常に重視し、毎年初期段階からさまざまなコンテンツを準備して先手先手で動けるように計画を練っています。


インターンシップもその一つ。

単なる「就業体験」で終わることなく、学生の好奇心や向上心を刺激するような企画の立て方について、当社の事例に触れつつご説明したいと思います。


目次

  1. 企業と学生のインターンシップの目的は?学生の期待を上回る情報提供を
  2. インターンシップ企画の方法とは?秘訣は"4プロセス1サイクル"
  3. インターンシップ企画のポイントはこれ!ヤマチユナイテッド流インターンとは
  4. インターンシップ企画は企業の成長に欠かせない「人材への投資」

1.企業と学生のインターンシップの目的は?学生の期待を上回る情報提供を

一昔前のインターンシップといえば、社員が働く現場で学生が実業務の一端を体験するという、まさに就業体験そのものが目的でした。


しかし近年では実業務とは別に参加型・体験型のプログラムを運営する企業も増えています。

インターンシップで自社の仕事やサービス内容の理解を深めてもらうことを目的とし、その業種のやりがいを体感してもらうような手法が採用されているんです。


そうなると現場とはまた別の受け皿が必要になりますから、お金も人手もその分多くかかるんですよね。


ただでさえここ数年は新卒採用スケジュールの変更が相次ぎ、採用担当者の負担が増しているという現状。

その上売り手市場で内定辞退のリスクも高まっていることから、内定承諾を得られるまではまったく気が抜けません。

ですから企業側としては、採用活動に先行して、まずはインターンシップで自社への興味を深めてもらうことを目的とし、その興味が愛着になっていくほどの強力な仕掛けが必要だと思うのです。


マイナビのアンケートを参考にすると、学生にとってのインターンシップとは、企業分析や自己分析のための情報収集を目的とする場合が多いというデータが出ています。

また、参加を決める基準としては物理的ハードルの低さ、選択肢の多さが挙げられていることから、「短期間で複数企業や業界の比較をしたい」という意向が汲み取れます。


以上を踏まえると、企業側としては学生が参加しやすい条件をそろえた上で、業種や企業の情報提供を十分に行えるインターンシッププログラムを企画することがまず基本。

さらにその中でいかに学生に向けて自社の魅力を表現できるか、学生が期待する以上の内容を用意できるかが採用活動の成否を分けると考えられます。

2.インターンシップ企画の方法とは?秘訣は"4プロセス1サイクル"

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具体的にどのようなポイントに着目してインターンシップを企画したらよいでしょうか。


私としては、以下の4つのプロセスを1つのサイクルにしてプログラムの内容に落とし込むことが大切だと考えています。


【興味】学生に興味を持ってもらい集客する

・学生の興味領域を知る

業界や企業の情報以外にも、マナー講座のように就職活動を円滑に行うための「就活スキルアップ」の場を用意すると「参加してみようかな」という気持ちを誘発しやすいです。

その際はフィードバックの機会も設けることが大切です。

・自社の魅力を多方面から表現

インターンシッププログラムのコース名や種類にも工夫して、企業の個性や社風を織り込むとアイキャッチとして効果を発揮します。

・参加へのハードルを下げる

学生の動向を分析し、実施場所や期間、時期といった条件がより参加しやすいものとなるよう検討しましょう。

【参加】内容の充実を図り、満足度をアップさせる

・学生の自己分析・成功体験への支援

ゲーム形式のワークショップなどを取り入れることで、学生が得意分野や長所を自覚するきっかけを作ることができます。

・採用担当以外への接触頻度UP

ランチ会やインタビューのように現場の社員と接する機会を多く持つことで社風が伝わり、学生側も入社後イメージを具体的に描けるようになります。


2021年卒採用から引き続き、新型コロナウイルスの世界的な流行を受け、接触型のコミュニケーションが難しい中ではありますが、ソーシャルメディアや動画配信サービス、クラウドサービスを利用したWEB対面などを利用し、採用担当以外とコミュニケーションを取れる場をつくることが重要となります。

・自社に合いそうな人材の見極め

学生の素の表情や仕事に対する本音が表れるような企画を組んだり、コミュニケーションを密にしたりするよう心がけると、入社後のアンマッチ防止につながります。

【ファン化】リピート学生を増やし、親和性を高める

・個別メッセージの送付

参加者一律ではなく、一人一人を『個』として扱うことで「人を大切にする会社である」と印象づけることができます。

・ほしい層へのプレミア企画招待

「インターンシップ参加学生のみ招待」というようにプレミア感のある企画を案内し、採りたい層をより深く知る機会とします。

・スキル面の育成支援

ポテンシャルを見極めて伸ばしつつ、不足部分のスペックを理解して育成につなげていきます。

【口コミ】ファン化した学生や内定者・社員が発信

・"知っている先輩"と"見たことある先輩"の口コミで宣伝&波及効果

自社のインターンシップに参加した友人や先輩="知っている先輩"の口コミや、内定者・社員="見たことある先輩"のSNSは、参加の動機づけとして強力です。


これらの「興味」「参加」「ファン化」「口コミ」という4つのプロセスを1つのサイクルとし、フロー化してインターンシッププログラムに落とし込むのが非常に重要です。

3.インターンシップ企画のポイントはこれ!ヤマチユナイテッド流インターンとは

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それでは、当グループがある年に行ったインターンシッププログラムの事例をご紹介しましょう。

学生の興味を引くタイトルとリピート可能なプログラム

以下は6月〜翌年1月に行ったインターンシップの一覧です。


6月

"社会人になった自分"をリアルにシミュレーションしよう!

ヤマチの人生ゲーム

7月

ヤマチの社員と考える

社会人で役に立つ"会話力"って?

8〜9月

"北海道からウェーブメイク"を続ける道産子商社の強みを探る!

ヤマチにZOOMイン!

10月

あのメジャーリーガー大谷翔平をも成功に導いた!?

\ヤマチ流/魔法のツールで自己分析をしよう!

11月

「半年で1人前に成長」とも言われるヤマチならではの新人研修とは?

ヤマチの企業カルチャーを体験!〜フレッシャーズキャンプ編〜

12月

仕事もプライベートも全力で楽しみたい!

シゴトの楽しいを見つける自己分析ワークショップ

1月

競争倍率20倍を勝ち抜く!"ヤマチのあの人たち"の特徴は何なのか?

「企業の求める人物像」大分析!


前項の【興味】の部分で触れたように、タイトルに工夫して企業の個性や社風を表現しようとしているのをわかっていただけると思います。


また、内容に関してもそれぞれ堅苦しさを感じさせないように作っています。

特に「ヤマチの人生ゲーム」はインターンシップ初参加の学生が多い6月に行ったので、肩の力を抜いて取り組めるようにすることを心がけました。


自社作成のボードゲームを使うことで「ユニークな会社」という印象を持ってもらえたと思います。

社員の実体験に基づいたイベントをマスごとに配し、選択肢ABCから「自分がヤマチの社員だったら」と仮定して1つ選んでもらいます。

答えによって「お金」「人間力」「仕事力」といったポイントが貯まり、最後に一番ポイントの多い人が勝ちというルール。


会社の印象付けや擬似的な社員体験など、1つの企画にさまざまな要素を盛り込んでいます。

この回の肝は「なぜ自分が選んだ回答のポイントは高い(または低い)のか」を解説することで学びの機会を設けているところです。


全体的に、個人ワーク、ペアワーク、グループワークをバランスよく取り入れることも意識しています。

学生のテスト期間には参加人数が少ないことを想定して密度の濃い交流を図れるような企画「社会人に大切な"会話力"って?」を用意しました。


逆に夏休み中に開催した「ヤマチにZOOMイン!」では周囲の動きを見て参加しはじめる学生が増えると予想。

ワークシートを使いながらヤマチの企業分析を行う内容で、まだ何もしていない学生に「就活をした」という満足感を持ってもらうことを主眼としました。


9月以降は自己分析や新人研修の疑似体験、仕事に対するやりがい・楽しさの自己確認、入社動機形成と、内容を深めていきます。


当社は「社風・社員の雰囲気の良さ」が魅力の一つと考えているので、プログラム内容にもしっかり入れ込んでいます。

社風を体感できる、または社員と交流するコンテンツを増やすことで、学生の満足感や入社への動機付けを行っています。


また、企画内容を毎月変え、選択制のコース設定で何度も学べるようにすることでリピートできる仕組みを作るのもコツです。

スキルアップできる「希望塾」で有望学生をつなぎ止め

ここまでご紹介したインターンシップに参加したことがある学生のみを招待する「希望塾」は、特に大事にしているプログラムです。


うちを受けるかどうかは別として、エントリーシートの添削やマナー講座など実際の就活シーンで役立つ知識を提供することで、学生を支援します。


12月は基本編として自己紹介ワーク、エントリーシート添削、面接マナーを学んだ上での模擬面接&フィードバックを行います。

社長スピーチや若手社員との座談会など、自社の社風をより理解してもらえるようなコンテンツも。


翌年2月は応用編を実施します。

現場社員による企業説明と座談会、キャリア社員や社長のスピーチ、自社と学生とのつながりを強化するキャリアステップ見える化ワーク。

最後はエントリーシート講座の応用編、模擬面接とエントリーシートの個別フィードバック、そして証書授与で締めくくります。


当社にとって「希望塾」のメリットは、ポテンシャルが高い有望学生のスペックを強化し、選考までのつなぎ止めができること。


十人十色の特性をそれぞれに生かして採用するのがうちのスタンスですから、マナーなどの足りない部分をここで補い、長所は伸ばしていくという体制を作って育成に取り組みます。


いずれは少子化の影響で思うように人を採れなくなっていくことが予想されます。

しかし、希望塾のようなプログラムを活用していけば、育成と自社色の定着を同時に進めながら採用活動を行うことができると考えているのです。

4.インターンシップ企画は企業の成長に欠かせない「人材への投資」

インターンシップの企画は「興味」「参加」「ファン化」「口コミ」の4つのプロセスを意識することが大切。

ヤマチユナイテッド流インターンシッププログラムも一つの参考として、自社のインターンシッププログラムの設計を見直してみるのも良いでしょう。


インターンシップの成功の秘訣は、情報を発信して多方面から魅力を伝え、学生を自社のファンにすること。

そして、有望学生を選考までつなぎ止めるにはスキルアップの機会を提供することが大切なポイントです。


当グループで開催している「連邦・多角化経営実践塾」には、全国から多くの経営者の方々が参加します。

このコラムに書いたようなお話をすると、中には「ヤマチさんはお金もあるし人もいるからできるんでしょう」とおっしゃる方もいらっしゃいます。

ですが私たちの意識としては、採用活動にはお金も人手もかかって当然。

「むしろお金もマンパワーもしっかりかけてください」と言いたいところなのです。


特に現状の就活市場で言うと、インターンシップの時期にウエイトをかけて頑張ることができればのちの実働が楽になる傾向にあります。

でなければ内定出しから承諾までだいぶ焦らされてしまうとか、採用活動が長期化して次年度に食い込むとかして、地獄のような日々を過ごすことになるのです。


特に中小企業においては兼務で採用担当となっている方も多いと思いますが、可能であれば専任にしてあげてほしいと思います。


何度も言うように、人材への投資はお金も人手もかかりますし、それらを動かすのは非常にパワーがかかります。

プログラムの内容以前に、トップ自身が「人に投資をしよう」という判断を下し、専任部署を作って取り組むことがインターンシップを成功させるための第一歩です。


ヤマチユナイテッドでは、連邦・多角化経営実践塾以外にもセミナーやワークショップを随時行っています。

その都度ホームページでご案内しますので、スケジュールをご確認の上、お役に立ちそうな機会がありましたらぜひご参加ください。


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