グループ横断型で取り組む、人材開発の手法とは? HRD部門がつくる未来の組織。

社員が育つノウハウ

二瓶 百花
二瓶 百花

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今回は「グループ横断型の人材開発」がテーマです。

当社はグループ採用をしているにもかかわらず、これまでフレッシャーズキャンプ以降の教育は配属先の会社におまかせで、グループをまたいだ研修機会は全くありませんでした。

そこで、グループ横断で社員の能力開発を担当する部署がほしいと今年から新設されたのがHRD(Human Resource Development)です。

HRDのミッションを一言でいうと、組織間の人の流れをよくして活性化させること。多角化経営だからこそ、いろんな事業があって、いろんな働きかたができる。そのメリットを最大限に活かし、社員一人ひとりのライフステージや家庭環境にあわせた仕事を用意することが目標です。

目次

  1. HRDチームの仕事とは?
    (1)海外研修
    (2)事業責任者登録制度
    (3)FA制度
  2. 今後の展開と課題
  3. まとめ

1.HRDチームの仕事とは?

HRDは今年3月に立ち上がったばかりの新しいチームです。

新卒採用と内定者研修、新入社員研修、フレッシャーズキャンプの企画・運営を担当するほか、グループ横断型の「人材開発」を目的に次のような新しい取り組みを始めました。

(1)海外研修

(2)事業責任者登録制度

(3)FA制度

それぞれくわしくご紹介しましょう。

(1)海外研修

IMG_2891.jpg2016年、ポートランド視察にて。

当社の事業は、社長の山地が学生時代にアメリカの豊かなライフスタイルを体験してカルチャーショックを受け、日本へ提案したいと思ったことに端を発します。

同じように、社員にも海外体験をしてもらい、視野を広げ、新しい事業のヒントを見つけてほしい...という狙いで、今年から海外研修をスタートすることになりました。

対象となるのは、これまで会社負担で海外研修や視察をしたことのない社員。

社内SNSを通じて公募したところ、50名弱から応募があり、抽選で10名を決定しました。

グループ会社も含め、各社の社員がまんべんなく参加できるようにしたほか、男女比や年齢構成などのバランスにも配慮。会社の枠を越えた交流にも期待しています。

今年は10月中旬にアメリカのシアトルとポートランドに行き、アマゾンやスターバックスなどミッショナリー・カンパニーなどを視察する予定です。

10月が繁忙期で応募したくてもできないという社員が多かったので、次は時期を変えて実施。全社員が海外経験できるまで続ける計画です。

(2)事業責任者登録制度

当社が掲げる「100Vision」の実現には、休むことなく新規事業を立ち上げていく必要があります。

これまでは新規事業のプランが固まり、さて誰に任せるか、という順序で事業責任者を選んできましたが、そうではなく、あらかじめ事業責任者になりたい人、やってみたいことを登録しておいて、そこから事業化を考えようというのが「事業責任者登録制度」です。

これも社内SNSで告知して、応募のあった社員を登録。私たちと役員で一人ずつ面談をしました。

既存事業でリーダーになりたい人、新たな事業のアイデアのある人など、希望をくわしくヒアリングして、幹部の会議で報告。今後、新規事業の立ち上げ時や事業の再編時は、マッチングの手がかりにする予定です。

(3)FA制度

部署を移りたい、今の仕事が合わないなど、くすぶっている社員を救うために考えたのが、FA制度」です。

プロ野球と同じく、自己申告で他部署への異動を可能にします。

社内SNSで制度を告知し、レスポンスのあった社員には、私たちHRDチームが内密に面談し、希望を聞き取ります。

緊急度の高いものは急いで幹部に報告して対応を協議しますし、将来的な異動願いは組織編成のときに考慮します。

これまでは「モラール・サーベイ」という意識調査のときに、異動希望を記入するくらいしか方法がありませんでしたが、社員にとって実際に聞いてもらえう窓口ができたのは大きな変化。「会社内で転職できる」のは多角化経営の大きなメリットなので、気持ちよくグループ間異動ができるようになれば、働きやすさはもっと高まると考えています。

2.今後の展開と課題

IMG_0765.JPGHRD部門の仕事スペースです。デスクの美は心の美、を心がけています。

HRDがこれから着手するのは、キャリアパスの構築です。

また、フレッシャーズ以降の研修制度の充実も検討中です。

3年次研修など年次で切ったもの、リーダー研修などポジションで切ったもの、さまざまな角度から段階的に整備して、外部研修などへも積極的に斡旋していく計画です。

さらに、今後は社内の組織編成にも加わっていきます。

これまではヘッドクオーターと呼ばれる幹部だけで人事異動が決定されてきましたが、今後はHRDが介入して社員の意向を上層部に伝える役目を果たします。

そのためにはまず全社員を把握しなければなりません。

これまで各社でそれぞれ管理されていた社員情報をデータベース化し、一人ひとりの入社年、経歴、スキルなどの情報を更新するのが直近の課題です。

3.まとめ

当社にはグループ全体で約700名の社員がいますが、なぜか人事部がありません。

人事部があると「あいつらと仲良くしておけば得する」みたいな権力構造が生まれたり、派閥ができたりしてしまいがち。

そういう面倒を避けるために、あえてつくっていないと上層部から聞きました。

HRDチームのメンバーが入社1年目から4年目の若手だけなのも、同じ理由です。

権力はない代わりに相談しやすいのが特徴。ちょっと頼りないくらいがちょうどいいというので、私、二瓶がリーダーに選ばれました。

部署ができてバタバタと新規の取り組みを始めましたが、正直、私たちも走りながら考えている状態です。今後、取り組みの成果を検証して、あらためてご報告したいと思います。

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