経営計画発表会とは?目的や成功のポイントを解説!ヤマチの事例も紹介

業績管理・経営計画

石崎 貴秀
石崎 貴秀

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こんにちは、ヤマチユナイテッドの石崎です。

 

みなさんの会社では、毎年どのような経営計画を立てていますか?

また、経営計画を立てた方は、経営計画発表会を実施していますか?

 

ヤマチユナイテッドの連邦多角化経営実践塾をこれまで受講された経営者の方の中にも、「目標達成のために筋道立てた計画書を用意している人」「とりあえず数字の目標を掲げている人」「イメージはあれど明文化していない人」など、さまざまな方がいらっしゃいました。

このように、経営計画の立て方や捉え方は企業によっても異なります。

 

今回は、「そもそも経営計画がなぜ重要か」を起点に、経営計画を全社員に周知するための経営計画発表会とは何か、どのような目的で行うのかについて解説します。

 

ヤマチユナイテッドの実例を含めてお伝えしたいと思いますので、ぜひご覧ください。

 

 

目次

  1. 経営計画発表会とは?開催前に経営計画の立て方も重要

  2. 経営計画発表会の主な目的とは?社員が得られる3つの機会を確認

  3. 経営計画発表会の目的を達成するには?成功させる5つのポイント

  4. ヤマチの経営計画発表会の流れは?目的・課題に合わせたプログラム例を紹介

  5. 目的が明確な経営計画発表会は多大なメリットにつながる!

経営計画発表会とは?開催前に経営計画の立て方も重要

会社として目指すところへどのように到達するかを示したものが「経営計画」です。

 

数字の目標だけ、あるいは社長の頭の中にしかないイメージだけの経営計画では、今回お話しするような経営計画発表会を行う意味がありません。

 

経営計画発表会とは、会社の経営理念や経営計画、今期の方針・目標などを、社員や関係者に向けて発表・共有する場です。

 

会社が目指す方向性を全員で共有し、計画達成に向けて組織のベクトルを合わせることを目的としています。

内容もさることながら、大切なのは計画を立てるまでのプロセスです。

 

ヤマチユナイテッドが経営計画を立てる際のプロセスと重要視しているポイントをご紹介しましょう。

 

ポイント①経営計画は時間をかけて、数字を明確に

私たちヤマチユナイテッドは、新年度が始まる半年ほど前から計画立案に着手します。

各事業部の責任者が持ち寄った素案を幹部会議で検討。

その結果を下へ下へと下ろして現場の声を吸い上げたら、また幹部会議で煮詰めるといったことを繰り返すので、半年ほどの時間をかけて進めています。 

 

これは、社員一人ひとりに経営へ参加してもらう「システム経営」という手法を取り入れ、経理上の数字を全てオープンにしているからこそできることです。

※システム経営については「社員の自主性を育てるには?システム経営・自主計画の導入方法とポイント」をご覧ください。

 

数字を明確にすることによって経営計画発表会の場においても、各部署の業績や、どのような計画を組むのかといった点が、幹部以外の社員にもより深く理解できるようになります。

 

そうでないと、せっかく発表会を行なっても、方針を伝えて「今年度もがんばります」というような、ふわっとした内容で終わってしまいがちです。

 

ポイント②経営計画は各事業や人材計画とのつながりも意識する

特に多角経営(多角化経営)を手がけている企業では、各事業部の事業モデルや収益構造が他の事業部の社員にも伝わりやすい経営計画を作成することが重要です。

 

ヤマチユナイテッドでは完成した経営計画を冊子にまとめて、発表会の時に全社員に配布しています。

 

また、経営計画は売上や利益だけでなく、人材の採用・育成などの計画と連動させて考えることも重要です。

 

中長期的な視点で経営計画を立てる方法や経営計画における目標利益の設定方法、採用計画や育成計画を経営計画とどのように紐づけるかについては、こちらのコラムで詳しく紹介しています。

中長期経営計画の作り方は?会社の未来に筋道を引く方法とヤマチの事例

目標利益の設定方法とは?経営計画を共有する重要性や留意点もご紹介

採用計画・育成計画の立て方とは?経営計画と紐づけるポイントも確認

 

 

なお、経営計画と混同されやすいものに「事業計画」があります。

それぞれの違いや事業計画の立て方については、こちらのコラムで詳しく解説しています。

事業計画の立て方・作り方を解説!ヤマチの事例と重要なポイントも紹介

 

 

経営計画発表会の主な目的とは?社員が得られる3つの機会を確認

一般的な経営計画発表会の目的と言えば、「企業の方向性を明確にし、社員の士気を高める」「外部関係者に向けての理解と協力の要請」などがパッと思い浮かぶのではないでしょうか。

 
ヤマチユナイテッドの経営計画発表会は「社員のための経営計画発表会」という特色が強いものになっています。

 

ヤマチユナイテッドの経営計画発表会は社内イベントとして「キックオフ」という名称で、2月~3月頃に行なっています。

ちなみに2026年は、「ヤマチユナイテッドグループ 新年度キックオフ大会」を3月に開催しました。

 

キックオフは期末でも期初でもどちらでも良いのですが、いずれにしても、最も多くの社員が参加できる時期を見計らって開催するのがベストです。

 

一人でも多くの社員に参加してほしい、そう思う理由は「共感」「成長」「感謝」という3つの機会を得られる場を設けたいから。

これらがヤマチユナイテッドの経営計画発表会の主な目的となっています。

 

①共感

グループが大きくなると、トップである社長が全社員に向けて直接話すことがなかなかできなくなります。

 

そこでこの場を利用して、グループ全体でどこを目指すのか、全体観も含めた方針を理解して共有しようということです。

 

社員一人ひとりがグループの方針を改めて確認し、自分の立ち位置を踏まえた上で、どう行動するかを考える機会としてほしいのです。

 

②成長

グループのほぼ全員が集まるのは、これが唯一に等しい機会ですから、「うちの会社って大きいんだな」「あの部署ではあんなことをやっているのか」「いろいろな人がいるな」といった気付きも多いことでしょう。

 

部署同士で協調できることがあれば一緒にやってみたら良いのですが、相手が何をしているのかわからないとその発想すら生まれません。

 

他部署の発表を見て、あるいは他部署の社員との交流を通じて互いに刺激を受けた時こそチャンスです。

 

また、成功事例を聞いて「良いな」「すごいな」と感じたことを、立場の上下は関係なく取り入れ、自身の成長につなげていく場でもあると思います。

 

③感謝

現場で働いている若手社員にぜひ実感してほしいのが感謝の気持ち。

経営計画発表会では利益的なこともつまびらかになるので、部署ごとの業績や貢献度も見えてきます。

 

その中で自分の守備範囲や役割を自覚すると同時に、「この大きなグループのみんなが仲間なんだ」という感覚を共有してもらいたいのです。

 

会社や事業が違っても利益は合算して発表するので、持ちつ持たれつといったところでお互いに感謝しながら働いてもらうことも狙いの一つです。

 

このほか、経営計画発表会の目的として、取引先や銀行の担当者、税理士などを招いて対外的に自社の取り組みや業績を知らせたいという企業もあるでしょう。

 

先述のようにヤマチユナイテッドの場合は「社員に良い影響を与える」ことを目的としたキックオフであるため、社外向けのプログラムは設けておらず、来賓もありませんし、外部の人に講演を依頼することもしていませんが、そこは経営者の考え方次第だと思います。

【コラム内設置用】連邦多角化経営実践塾.png

 

 

経営計画発表会の目的を達成するには?成功させる5つのポイント

今まで経営計画発表会を行なったことがないと、事前準備やプログラムの構成に迷うかもしれません。

社員に「参加してよかった」と思ってもらえるよう、成功のためのポイントをいくつかご紹介しましょう。

 

①社外に会場を設ける

経営計画発表会の会場はいつもの会議室でも良いのですが、時には場所を変えることも大事だと思います。

 

多少コストはかかりますが、特別なイベントであることを意識してもらうための仕掛けにもなります。

 

ヤマチユナイテッドでもかつて「温泉キックオフ」を泊まりがけで開催したことがありました。

会館やホテルの一間でも良いですから、「いつもと違う場所」で行うことで、記憶に残りやすいイベントとなるはずです。

 

②当日の講演・発表内容をすり合わせておく

社長や幹部の講演や各部署の責任者が発表する内容は、その年の経営計画のテーマに言及し、ブレないものにする必要があります。

これは、聞き手に違和感を抱かせないためであることはもちろん、繰り返しテーマに触れることによって「今年度はこういう方針なのだ」という意識を浸透させる効果もあります。

 

また、本番を想定したリハーサルを行い、発表内容だけでなく、登壇から進行までの一連の流れを確認しておくことも大切です。

実際の会場や時間配分に沿って通して確認することで、当日の進行上の問題や準備不足などを事前に見つけ、修正できます。

 

③社内講師を選出する

これはヤマチユナイテッドでも好評だったプログラムの一つです。

社内講師といっても専門的な知識は必要ありません。

一般社員の中から面白い話をしてくれそうな人、良い成功事例を挙げてくれそうな人を幹部が選出し、発表会で登壇してもらうのです。

 

例えば「チーム運営がうまくいき、業績が上がって目標達成が続いている」という30代のマネージャーの話で発奮する人がいたり。

20代半ばでリーダー職に就くことが決まった若手が抱負を語れば、同期が「俺たちはまだなのに」と、してやられた感を隠しきれなかったり。

ほかに失敗談からの打開策とか場数を踏んだ後の成長体験とか、現場の人間が興味を持って耳を傾けるようなリアルな話が出てくるので、事業部長の話よりウケが良かったり。

 

もちろんこれもどのような内容の話になるか、事前に打ち合わせをしておく必要があります。

 

ヤマチユナイテッドでは、発表の持ち時間は1人あたり10分〜15分程度が適切だと考えています。

5分では慌ただしく、15分を超えると聞き手が集中しにくくなるためです。

 

④アンケート用紙を配布する

感想を提出するようにしておくと、きちんと聞いてくれるだろうという思惑もあります(笑)。

 

内容に対して幹部が一喜一憂することはありませんが、全て目を通して、業務改善に関する意見などは各部署へ回して検討してもらっています。

 

⑤経営計画発表会と懇親会をセットに

せっかく経営計画発表会という共有の場があったのだから、その後は懇親会で交流の場を設けるのも良いでしょう。

 

ちなみに、ヤマチユナイテッドではグループ全体の経営計画発表会のほか、会社単位、事業部単位のキックオフを春、夏、秋の3クール制で4カ月ごとに行なっています。

 

計画の進捗状況を振り返り、必要があれば対策を講じる目的の会合ですが、そのあとはそれぞれに懇親会という流れ。

 

ここで盛り上がるのが表彰のイベントです。

営業職なら達成賞やインセンティブで日頃の働きが報われますが、縁の下の力持ちとして働いてくれているサポート部門の社員にはなかなか日が当たりません。

 

そこで幹部推薦により、年1回程度「がんばったで賞」「○○してくれてありがとうで賞」といった賞を10人~20人と多くの社員に贈っています。

 

社内講師もそうですが、経営計画発表会をきっかけに、普段ステージに上がらない人にも登壇してもらうこと、極力多くの社員を当事者として参加させることは大変重要だと考えています。

 

 

ヤマチの経営計画発表会の流れは?目的・課題に合わせたプログラム例を紹介

参考までに、2019年度のヤマチユナイテッドの経営計画発表会のプログラムを掲載します。

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もちろん、これは一例です。

一部定番の内容はありますが、その時々の状況に合わせて、内容は大きく変化してきました。

 

計画内容を一つひとつ説くような時期もありましたし、「営業利益とは」というように経営の基礎を学ぶようなことをやっていた時期もありました。

 

現在は、連邦経営の強みを最大限に生かせるよう、各事業部間の相互理解を深めるための経営計画の勉強会といった意味合いが強くなってきています。

 

同じ内容を踏襲するばかりではマンネリになりますから、経営計画発表会のプログラムは毎年の経営上のテーマや目的、重要課題に合わせて、むしろ進化させていくべきものであると思います。

 

実際に2026年3月に開催した「ヤマチユナイテッドグループ 新年度キックオフ大会」では、以下のようなプログラムを実施しました。

  • 新年度グループ経営方針の発表

  • 100VISION達成に向けたロードマップの発表

  • グループビジョン体系について

  • グループコアバリュー浸透ワーク

 

そのほか、表彰式、グループ交流会、大懇親会も行うなど、その年のテーマや目的に合わせたプログラムを構成しています。

 

 

目的が明確な経営計画発表会は多大なメリットにつながる!

経営計画発表会とは、会社の経営理念や経営計画、今期の方針・目標などを、社員や関係者に向けて発表・共有する場のことです。

 

経営計画発表会を行う際、ヤマチユナイテッドの場合はほとんどの社員が1日通常業務を離れて参加することになるのでコスト的には大変です。

 

ですが目的を明確にした経営計画発表会は、縦割りになりがちな多角化経営においては横の連携ができる、他の事業部や部署と互いの理解が深まる、仲間意識が生まれるといったメリットも多大です。

 

社員数が多い企業や、事業が多岐にわたる企業ほど、発表会という場を設ける意義も大きくなるでしょう。

 

社内のイベントですから、多少失敗したり段取りが悪かったりしてもあまり気を遣いすぎる必要はありません。

 

会社や事業の大小にかかわらず、基本的な形から取り入れてみるのも良いでしょう。

まずは、実践してみることが大事ですよ。

 

ヤマチユナイテッドでは、このような会社経営に役立つノウハウなどのセミナー・イベントを随時開催していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください!

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