全員を売れる営業マンに育てる方法とは?営業の属人化解消のポイント

KATAKA

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「売上の大半を一人の営業マンに依存している」
「営業スキルが属人化してしまっている」
営業チームのメンバーで売り上げに大きな差が出てしまっていて、悩んでいる経営者や営業マネージャーは意外と多いのではないでしょうか。

売れない営業をどうにかして売れるようにするために、毎日ロープレを行ったり、研修を開いたり...
色々手は尽くしたが中々結果に結びつかない...
当社も同じような悩みを抱えていましたが、ある取り組みで解消されつつあります。

ある取り組みとは、属人化を解消する仕組みを作ることです。
今回はこの営業の属人化を解消する仕組みづくりについて、当グループの事例をもとにご紹介いたします。

目次

  1. 営業の属人化で起こる課題
  2. なぜ属人化してしまうのか
  3. 属人化解決のポイント~ヤマチの事例を元に解説~
  4. まとめ

1.営業の属人化で起こる問題

営業部門では、ノウハウや顧客とのやり取りなどが、担当者個人の力に依存してしまうことが多く、さまざまな問題が生じてしまいがちです。

①個人が長年かけて築きあげてきた営業ノウハウが社内に残らない

②営業活動を分析して課題を抽出したり、改善策を考案・実行できない

③ノウハウが共有されないので、新人の教育に時間がかかる

④担当が異動や退職をした場合、既存顧客との引き継ぎが上手くいかないなど、トラブルが発生しやすい

当グループでもこのような問題が起こっていました。
これでは個人事業主やひとり社長として営業をしているのと変わらず、チームとしての力を発揮することができません。

2.なぜ属人化してしまうのか

営業の仕事はなぜ属人化してしまうのでしょうか。
様々な要因がありますが、ここでは主な2つの原因を見ていきます。

共有まで手が回らない

営業の業務は多岐にわたります。
每日大量の資料を作成し、顧客対応に追われながらも、目標を達成するために多くのタスクに忙殺される営業マンは少なくないのではないでしょうか。
外出も多く、共有する時間すらないというケースも多く見受けられます。

戦略、戦術が社員に浸透していない

会社やチームとして、戦略や戦術を営業マンに伝えているはずなのに思ったように動いてくれない、皆バラバラの動きをしている、ということはありませんか。
戦術や戦略は伝えていても営業マン一人ひとりが理解、納得、浸透していないと意味がありません。
知っている事と実践できているかどうかは別なのです。

3.属人化解決のポイント~ヤマチの事例を元に解説~

当グループでも上記の様な悩みや問題を抱えていましたが、解決の糸口となったのはコロナ禍をきっかけに始めた「オンライン朝会」でした。
どのようにして、オンライン朝会から営業の属人化解消につながったのか。ポイントをお話します。

① オンライン朝会で情報を丸見え化

オンライン朝会とは当グループ常務の川田が週に2~3回、30分間のオンライン配信で全社員を対象に情報共有している朝会の事です。

当社ではコロナ禍のなか、事業部間に協調関係があまり見られず、また、社員それぞれが自分だけの思いを強くし、見ている方向がバラバラな状態でした。
さらに、関心があるのは自分の所属する事業部、チーム内のことだけで、自分たち以外で起こっていることに興味が薄れてしまっているようでした。

そこで、オンライン朝会では 全事業部・全チームの業績やKPI(重要業績指標)の進捗、ランキングや今週頑張ったMVP社員等、 開示する業績の数字や社員の行動に「経営トップが意味をつけて話をする」ということを行っています。

これによって、

・業績やKPIを個人やチーム内だけでなく、全社で公開することで、社員が情報に興味を持ってくれるようになった

・情報の受け取り方が均一化された=戦略や戦術の理解、会社の方針の理解につながった

というような効果が出てきました。

まずは情報共有という土台作りが大事になってきます。

※オンライン朝会についてもっと知りたい人はこちら⇒ヤマチ流デジタルトランスフォーメーションを公開 〜オンライン朝会② 共有情報の中身〜

② トップ営業は何をしているのか

オンライン朝会の中でも、特に属人化の解決のきっかけとなったのは「ランキング発表」です。
ランキング発表では、例えば、当グループジョンソンホームズでは「成約数」や「面談率」等をランキング形式で発表しています。
そうするとコロナ禍という厳しい状況でも、しっかりと業績を上げている営業がいることがあらわになりました。

なぜうまくいっているのか?
トップ営業マンのインタビューを撮ると、お客様との初回面談の際にアプローチブック(営業自身の自己紹介、住宅商品の特徴や会社の思いなどをまとめたツール)を徹底的に活用していることが理由に挙がりました。

アプローチブックを使って、全営業マンの商談シーンのロープレ動画を撮影したところ、同じ商品を販売しているメンバーであっても、やり方はそれぞれまったく違っていました。

トップ営業マンは、アプローチブックをどう工夫し、自分のものとして生かしているか。
トークをどう構成し、どんな順番で話をしているのかなど、成功パターンの解析が進んでいます。

※ランキング発表についてもっと知りたい人はこちら⇒ヤマチ流デジタルトランスフォーメーションを公開 〜オンライン朝会⑤ ランキング発表〜

③ 動画化で誰でもトップ営業マンへ

こうして見つかった良いやり方を動画化し、トップ営業のやり方を誰でもマネできるように体系化します。
動画にすることで、営業マンが好きなタイミングで見たり、何度も繰り返し見る事ができるので、一回きりの研修とは違い、定着が図れます。

また、トップ営業のやり方がそのまま動画化されることで、上司から口頭で指導されるよりも実際に目で見て学ぶことができますし、自ら改善点を見つけて成長することができます。
うまくいっているやり方を全体で共有して統一を図ることで、全員の営業の質が上がり、 営業スタッフ全体の能力向上に繋がりました。

さらに、オンライン朝会という情報共有の土台が整っていることで、学んだ後の行動管理や実際に成果につながっているのかを計測することができます。

また、常に情報が共有されている状態ですので、良いやり方が見つかったらすぐに発信したり、新たに業績を上げている社員が居たらその社員にやり方を聞いてみたり等、常に自社にあった営業方法をブラッシュアップし続けることができるのです。

4.まとめ

営業は個人の力に依存しやすく、属人化が進みやすい部門ですが、個人が培ってきたノウハウは企業にとって重要な財産です。
営業の属人化を解消するには、

◎情報共有という土台作り
┗「戦略」の理解・浸透を図り、自社にあったやり方を見つけること

◎実行するための仕組みづくり
┗常に良いやり方を吸い上げ、動画化して全員に共有すること

がとても重要です。

情報共有の為の高いシステムは必要ありません。

何の情報をどのように、どんな意味を付けて発信するのか、そして、自社にあったノウハウをどう吸い上げて全営業マンが真似できる体制を作るのかが重要です。


当社では、中小企業の為の経営の仕組みづくりに役立つサービスを提供しておりますので、気になる方は是非チェックしてみてください。

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