経営の楽しみ方。仕事も人生もとことん楽しむことで、うまくいかない経営に改革を
多角化・新規事業
こんにちは、ヤマチユナイテッドの山地です。
突然ですが、あなたは経営を楽しんでいますか?
楽しむ余裕なんてない、という方もいらっしゃるかもしれません。
義務感や責任感で、仕方なく経営しているように感じている方もいるでしょう。
もしかしたら、そのピリピリした雰囲気が社内に蔓延していませんか。
私の持論は「仕事も人生も楽しめばうまくいく!」
楽しそうにしている経営者のもとには、人もお金も集まってくるもの。
今回は、経営を楽しむコツや業績を自然とアップさせる具体的な方法についてお伝えしましょう。
目次
- 経営がうまくいかない経営者に共通していること
- うまくいかない経営は「楽しみ方」を見つけると良くなる
- うまくいかない経営を楽しめるようになるカギは「多角化経営」
- うまくいかない経営を楽しむには多角化や雰囲気作りが重要
経営がうまくいかない経営者に共通していること
私はこれまで、さまざまな業界の経営者とお会いしてきました。
かつてはコンサルティング会社で働いていたこともあり、経営者の方々を客観的に観察する機会も多くありました。
そうした経営者の方々との交流でよく感じるのは、「経営を楽しんでいない」ということです。
財務的に苦しい会社だと、当然楽しむ余裕がないのは理解できますが、そうではない会社の経営者でもとても苦しそうに見えて、ピリピリとした雰囲気をかもし出している。
義務や責任感で仕方がなく経営をしているように感じてしまうのです。
このような経営者は、なぜ苦しみながら経営を続けているのでしょうか。
「仕事を任せられる社員がおらず、細かい仕事まで自分でこなし、肝心の「経営」を行う時間がいつまで経っても取れないから」
「自社のメインとなる事業の市場動向が思わしくないから」
「頑張っているのに自社の経営規模が思うように拡大していかないから」
理由はさまざまでしょう。
確かに、経営は簡単ではありません。
ストイックに「経営道」を究めるのが悪いことだとは思いませんが、経営者が暗い表情でピリピリしていれば、まわりの幹部や社員も自然とそのような雰囲気に染まっていくものです。
笑顔がなく、つらそうに仕事をする社員ばかりになってしまう。
それが社風になると、不思議なもので、採用活動をしても似たような雰囲気をもった人材しか集まりません。
会社の業績が上がらないのは当たり前ですよね。
買い物をするなら機嫌が悪そうな店員よりも、楽しそうにしている店員から買いたいと誰もが思うように、楽しそうにしている経営者のもとには人もお金も集まってくるものです。
経営者には悩みがつきものと考えている方は、ぜひこちらもご覧ください。
経営者の孤独の原因とは?社員が自発的に動き出す組織になるまで
うまくいかない経営は「楽しみ方」を見つけると良くなる
私自身も経営者になってからしばらくは仕事に追われていて、「楽しく働いていた」とはいえない日々がありました。
住宅資材の卸商社を営む父親から会社を引き継いだとき、「うちの業界はこれからダメになっていくばかりだぞ」と脅かされ、会社をなんとか経営するだけで精一杯でした。
このままではまずい。
新しいことを始めなければ・・・。
そんな思いから新規事業に挑戦することにしたのですが、私は「どうせなら自分が楽しめる仕事をしよう」と考えて貿易の仕事を始めたのです。
海外旅行が好きだったので、頻繁に海外に出張できる貿易の仕事は魅力的でした。
実際に始めてみると、みるみる仕事が楽しくなり、それに比例するかのように売り上げも拡大していきました。
あのまま父親から引き継いだ事業を守ることに必死になっていたら、きっと会社は弱体化していくばかりだったでしょう。
私の経験から言えることは、「経営を楽しむと業績は良くなっていく」ということです。
これまでお会いしてきた経営者の方々を見ていても、いつも楽しそうに見える人の会社はたいてい儲かっています。
そうです、「仕事も人生も楽しめばうまくいく!」のです。
うまくいかない経営を楽しめるようになるカギは「多角化経営」
では、どうすれば経営を楽しめるのか。
その手段のひとつが「多角化経営」です。
ひとつの事業に絞るのでなく、3つ、6つ、9つと事業会社を増やしていく。
独立した法人でなくても事業部でもかまいません。
私の場合、住宅資材の卸商社を引き継いでから、貿易商社、輸入住宅建築へと事業を拡大し、現在50を超える事業を展開しています。
住宅関連、インテリア、飲食、介護、イベント、教育、家具メーカー、商社など、展開する業界はさまざま。
目標は100個の事業を成功させることです。
「多角化経営」を実践すると、ひとつの事業に集中しているときよりもさまざまな面で経営が楽しくなります。
多角化経営によって経営が楽しくなる理由を4つに絞って紹介しましょう。
(1)経営規模拡大の近道になる
当たり前ですが、ビジネスの規模が大きくなって、会社が成長していけば、経営は楽しくなってきます。
しかし、ひとつの事業に集中していたら、いきなり市場が広がる時代でもないので、どんなに頑張っても5%伸ばすのがやっとです。
多角化によって事業を増やせば、30%、40%、50%と大きく数字を伸ばすことも可能です。
(2)リスクの分散ができる
たとえば10の事業をもっている場合、ひとつの事業が2,000万円の損を出しても、他の事業で5,000万円儲かるネタがあれば「まあいいか」と余裕をもって経営の舵とりができます。
また、仮にひとつの事業が立ちいかなくなりリストラをしなくてはいけない状況に追い込まれても、社員を切らなくてすみます。
リストラをするのは経営者にとって大きな心理的負担になりますが、他の事業に配置転換し緊急避難できるようになれば、そうしたストレスを感じずに済みます。
(3)社員の成長を促せる
事業が増えれば増えるほど、経営者一人で対応できないことも増えていきます。
必然的に部下に仕事を任せなければなりません。
当社ではそれぞれの事業に責任者として社員を割り当てています。
私は「丸投げ」という言葉を使っているのですが、それほど大胆に仕事を任せて経営に巻き込んでいくことによって、社員は飛躍的に成長していきます。
社員の成長は、経営者にとって大きな喜びでもあります。
大きな仕事を任せることは、社員にとってはモチベーションアップにもつながるでしょう。
当社では社員に企業ビジョンを伝え続けることで、モチベーションの維持・向上に努めています。
詳しくは「企業ビジョンの浸透は社員のモチベーションアップを叶える!事例も紹介」も、あわせてご覧ください。
(4)自由な時間が増える
社員に仕事を「丸投げ」できると、経営者はフリーに動けるようになります。
そうした時間的余裕があれば、じっくりとビジネスプランや戦略を練ったりできますし、心にもゆとりが生まれます。
なにより、日々の仕事に忙殺されているようでは、楽しく経営ができませんよね。
「多角化経営」にはこのように、経営が楽しくなるメリットがたくさんあります。
はっきりいって、良いことずくめなのです。
経営も人生も「楽しい」を毎日のキーワードに
経営者が楽しんでいることを社員に見せることは大切です。
経営者が楽しんでいるように見えれば、それは社員にも伝染します。
カタチからでも良いので、まずは「楽しい」というキーワードを口に出してみてはどうでしょう。
私は普段から「仕事も人生も楽しもうよ」と言い続けています。
会議でダメ出しをするときも「その経営計画は楽しくないな。楽しくなるように考え直してよ」と言います。
最初、社員は「楽しいって何?」と不思議がっていましたが、言い続けていると、社員も次第に「楽しんだほうが良いんだな」と本気で思ってくれます。
そうした社員の雰囲気は、お客さまにも伝わるでしょう。
もしイライラしていて、楽しそうに振る舞えそうもないなら、会社をサボる(笑)。
イライラした態度を社員に見せるよりは、会社に来ないほうがマシです。
会社を自由にサボれるのは社長の特権なのですから、大いに利用しましょう。
これらの方法は、お金をかけずにすぐできます。
まずはできることから試してみましょう。
経営者も社員も楽しめる「多角化経営」の社風づくりについては「良い社風とは?メリットや作り方を解説!「社風経営」で多角化経営の加速化を」でもお話ししています。
興味のある方は是非チェックしてみてくださいね。
うまくいかない経営を楽しむには多角化や雰囲気作りが重要
経営者の多くはどこか暗い表情でピリピリした雰囲気をかもし出しており、経営を楽しんでいないように感じます。
私自身も経営を楽しめない時期がありましたが、自分が好きなことと絡めて仕事をするようになり、楽しめるようになると業績が自然と良くなっていきました。
経営を楽しみ成功させるために効果的な手段のひとつが「多角化経営」です。
事業を多角化させることで経営規模拡大を狙いやすくなり、リスク分散や社員の成長を促すことができるようになります。
さらに、経営者は自由な時間が増えるのでビジネスプランや戦略をじっくり練ることができるようになり、心にゆとりも生まれます。
どれもやって損はありませんので、是非取り入れてみてください!
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Authorこの記事の著者
ヤマチ連邦多角化経営実践塾 塾長
山地 章夫
ヤマチユナイテッド代表。経営を楽しみ、社員700名、50事業・年商256億円の企業グループの舵を取る。本業を中心に事業を次々と立ち上げ、売上げを積み増す「連邦多角化経営」を実践。経営の安定化と人材育成を両立する独自の経営手法が、多くの中小企業経営者の注目を集める。