異業種コラボが注目されている理由とは?成功例やメリット・デメリットを紹介
多角化・新規事業
こんにちは、ヤマチユナイテッド代表の山地です。
最近、異なる事業がコラボレーションする「異業種コラボ」が注目されています。
ただし、「異業種であればなんでもOK」と、やみくもにコラボレーションをして成功するわけではありません。
そこで今回は、異業種コラボが注目されている理由や成功例をご紹介します。
また、異業種コラボのメリット・デメリットについてもお伝えするので、これから異業種コラボを検討している企業様はぜひご参考ください。
目次
- 異業種コラボとは?注目されている理由も確認
- ヤマチユナイテッドの異業種コラボの成功例
- 異業種コラボのメリット・デメリット
- 経営の多角化には異業種コラボが有効
- 異業種コラボの成功例を参考に多角化経営を進めよう
異業種コラボとは?注目されている理由も確認
異業種コラボとは、異業種コラボレーションの略称。
異なる業界・業種の企業や団体が協力して、商品やサービスを共同で開発したり、プロモーション活動を行なったりする取り組みのことです。
異業種コラボは、単独では達成が難しい新しい市場や顧客層へのアプローチを可能にし、双方の企業にメリットをもたらします。
それぞれの業種が持つ強みやノウハウを活かせる異業種コラボは、新しい価値を生み出すことができるため近年注目されており、増加傾向にあります。
ヤマチユナイテッドの異業種コラボの成功例
異なる業種の企業がコラボレーションする「異業種コラボ」。
異業種コラボは、異業種をなんでも組み合わせれば良いというわけではありません。
異業種コラボをご検討中の企業様は、成功例を参考にしてみてはいかがでしょうか?
ヤマチユナイテッドの異業種コラボの成功例についてご紹介します。
「inZONE(インゾーネ)」
当社の代表的なブランドの一つである「inZONE」は、住宅事業とインテリア・飲食事業のコラボレーションから誕生しました。
・inZONE with ACTUS
住宅事業「ジョンソンホームズ」と、インテリアショップ「ACTUS(アクタス)」がコラボレーション。
2007年、快適な暮らしを提案するトータルライフスタイルショップ「in ZONE with ACTUS 宮の森店」をオープンしました。
・インゾーネの家
「inZONE with ACTUS」のオープン後、インテリアと一緒に考える家づくりを提案する住宅ブランド「インゾーネの家(inZONE DESIGN LABO)」が誕生しました。
・M+(エムプラス)
「inZONEの家具に合うように、おしゃれに改装したい」というお客様の声から生まれたのが、2008年からスタートしたマンションリノベーション事業「M+(エムプラス)」です。
・inZONE TABLE
2015年には、インテリアを楽しみながら飲食できるレストラン「inZONE TABLE」をオープン。
inZONEならではの上質で居心地の良い空間で、お食事を楽しんでいただけます。
このように「inZONE」は、家具・インテリア、住宅、リノベーション、レストランなど、複数のブランドがあり、暮らしをトータルでご提案しています(2024年10月現在)。
inZONEについてもっと詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
新規事業の成功例をご紹介!偶然の出会いから生まれたinZONE事業
異業種コラボのメリット・デメリット
異業種コラボには、いくつかのメリットとデメリットがあります。
それぞれ3つずつ挙げますので、ご確認ください。
異業種コラボのメリット
異業種コラボのメリットは以下のようなものがあります。
メリット①新たな市場や顧客層へのアプローチができる
異業種の企業と協力することで、通常はリーチできない新しい市場や顧客層にアプローチできるようになります。
これにより、売上拡大やブランド認知度の向上が期待できます。
メリット②ノウハウやリソースが共有できる
異なる業界で培った技術や知識、マーケティングのノウハウを共有することで、製品やサービスの質を向上させることができます。
また、リソースを有効に活用し、新しいプロジェクトに迅速に対応することが可能です。
メリット③ブランド価値の向上と差別化ができる
異業種とのコラボにより、ユニークで新しい価値を消費者に提供でき、ブランドの差別化を図ることができます。
競争が激しい市場でも他社との差別化ができ、顧客からの注目を集めやすくなります。
企業コラボレーションによる異業種進出のメリットや、私たちが短期間でさまざまな業種へ進出できた理由について知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。
企業コラボレーションとは?メリットや成功のポイント、成功例も
異業種コラボのデメリット
異業種コラボのデメリットは、以下のようなものがあります。
デメリット①コミュニケーションや調整が難しい
異なる業界ではビジネスの慣習や文化が異なるため、プロジェクトの進行や意思決定のスピードに差が生じることがあります。
このため、円滑なコミュニケーションやスケジュール調整が難しく、計画通りに進まないリスクが高まります。
デメリット②ブランドイメージの不一致が起こる可能性がある
両社のブランドイメージが異なりすぎる異業種のコラボの場合、ブランドイメージの不一致が起こる可能性があります。
デメリット③リスク分担が不透明になる可能性がある
異業種コラボでは、開発費用やリスクの分担が不透明になる可能性があります。
例えば、予期しないコストの増加や、市場での失敗などが起きた場合、責任の所在をめぐって問題が発生することがあるでしょう。
そのため、異業種コラボでは、明確な契約やルールが必要になります。
経営の多角化には異業種コラボが有効
経営の多角化のアプローチ方法と有効な事業についてみていきましょう。
経営の多角化の3つのアプローチ
新規事業を立ち上げて経営を多角化するには、大きく分けて3つの方法があります。
- 自社が抱えている顧客に新しい商材を売る
- 自社の得意な商材を新しいお客さまに売る
- まったく新しい異業種に進出する
それぞれ具体的に解説しましょう。
①自社が抱えている顧客に新しい商材を売る
多角化の手法のひとつは、現在、自社が抱えている顧客に新しい商材を売ることです。
自社の顧客はすでに商材について「好きだ!」と言ってくれているわけですから、期待を裏切らない新商材を開発して事業化すれば、成功する確率は高いはず。
多角化のアプローチとしては、最もオーソドックスで、難易度も低いといえます。
②自社の得意な商材を新しいお客さまに売る
2つめは、自社の得意な商材を新しいお客さまに売る、というアプローチです。
具体的には、代理店をつくったり、バリューチェーンの川上や川下に進出したりする方法があります。
そのほか、自社の商材に付加価値をつけて富裕層向けの商品として販売したり、逆にパッケージを簡素化して大衆向け商品として売り出したりと、商材の持つ特徴をとがらせて市場を絞るといった手法も、このアプローチに当てはまります。
③まったく新しい異業種に進出する
3つめのアプローチは、まったく新しい異業種に進出することです。
これまで自社が主戦場としてきた市場や顧客とは関係のない新分野に打って出るのは、最もハードルの高いアプローチといえるでしょう。
多角化には異業種コラボが有効
いまご説明した経営の多角化の3つのアプローチすべてに有効なのが、異業種コラボです。
自社が500人の固定客を持っているとすれば、その固定客のニーズを満たすような商材を売っている他社と組んで、新規事業を立ち上げることができます。
あるいは、自社が人気商材をもっているなら、別の地域の会社に代理店になってもらって、事業を拡大することもできます。
よく考えてみれば、「多角化経営者クラブ」もコラボレーションのたまものです。
私が持っている「多角化」に関するノウハウやコンテンツと、日本経営合理化協会が持つ顧客と仕組み、信用などを組み合わせることによって誕生した事業です。
多角化のノウハウを広く伝えたいからといって、私の会社が単独で同じような事業を始めても、現在の「多角化経営者クラブ」に匹敵する規模の組織に育てるには、何年もかかっていたことでしょう。
そもそも事業そのものが成り立たなかったかもしれません。
なにもかも自力でまかなおうとするより、上手にコラボレーションを目指すほうが、可能性は高いと思いませんか?
異業種コラボの成功例を参考に多角化経営を進めよう
異業種コラボとは、異なる業種の企業や団体がタッグを組んで商品やサービスを開発すること。
異業種コラボにはさまざまな成功例があり、新たな顧客獲得やブランド価値の魅力向上などが図れることがメリットです。
半面、イメージ戦略を間違うとブランド価値を下げることにもなりかねず、費用の負担割合なども含め、十分協議した上で検討する必要があります。
多角化には3つのアプローチがあり、異業種コラボはそのいずれの手法にも有効です。
自社の持っている顧客や商材といった強みをベースに、他社とコラボレーションすれば、短期間で多角化を図ることはそれほど難しくありません。
ヤマチユナイテッドでは、企業経営に役立つワークショップやセミナーなどのイベントを随時開催しています。
気になる方はぜひチェックしてみてください。
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Authorこの記事の著者
ヤマチ連邦多角化経営実践塾 塾長
山地 章夫
ヤマチユナイテッド代表。経営を楽しみ、社員700名、50事業・年商256億円の企業グループの舵を取る。本業を中心に事業を次々と立ち上げ、売上げを積み増す「連邦多角化経営」を実践。経営の安定化と人材育成を両立する独自の経営手法が、多くの中小企業経営者の注目を集める。