経営の多角化をかなえる、3つのアプローチにコラボレーションが有効なワケ。
多角化・新規事業

こんにちは、山地です。
多角化経営を目指す経営者にとって、最も興味のあるテーマは「どのように多角化を進めるか」ではないでしょうか。
既存事業の地続きに関連する事業を立ち上げるべきなのか、まったく畑違いの事業に着手すべきなのか。
正解はひとつではありませんが、多角化には大きく分けて3つのアプローチがあります。
今回はその3つを具体的にご紹介しましょう。
目次
1.多角化の3つのアプローチとは?
新規事業を立ち上げて経営を多角化するには、大きく分けて3つの方法があります。
(1)自社が抱えている顧客に、新しい商材を売る
(2)自社の得意な商材を新しいお客さまに売る
(3)まったく新しい異業種に進出する
それぞれ具体的に解説しましょう。
(1)自社が抱えている顧客に、新しい商材を売る
多角化の手法のひとつは、現在、自社が抱えている顧客に新しい商材を売ることです。
自社の顧客はすでに商材について「好きだ!」と言ってくれているわけですから、期待を裏切らない新商材を開発して事業化すれば、成功する確率は高いはず。
多角化のアプローチとしては、最もオーソドックスで、難易度も低いといえます。
(2)自社の得意な商材を新しいお客さまに売る
2つめは、自社の得意な商材を新しいお客さまに売る、というアプローチです。具体的には、代理店をつくったり、バリューチェーンの川上や川下に進出したりする方法があります。
そのほか自社の商材に付加価値をつけて富裕層向けの商品として販売したり、逆にパッケージを簡素化して大衆向け商品として売り出したりと、商材の持つ特徴をとがらせて市場を絞るといった手法も、このアプローチに当てはまります。
(3)まったく新しい異業種に進出する
3つめのアプローチは、まったく新しい異業種に進出することです。
これまで自社が主戦場としてきた市場や顧客とは関係のない新分野に打って出るのは、最もハードルの高いアプローチといえるでしょう。
2.多角化にはコラボレーションが有効
いまご説明した3つのアプローチすべてに有効なのが、他社とのコラボレーションです。
コラボレーションとは、自社の経営資源と他社の経営資源を組み合わせることで、新規事業を生み出すこと。たとえば、自社が500人の固定客を持っているとすれば、その固定客のニーズを満たすような商材を売っている他社と組んで、新規事業を立ち上げることができます。
あるいは、自社が人気商材をもっているなら、別の地域の会社に代理店になってもらって、事業を拡大することもできます。
よく考えてみれば、「多角化経営者クラブ」もコラボレーションのたまものです。
私が持っている「多角化」に関するノウハウやコンテンツと、日本経営合理化協会が持つ顧客と仕組み、信用などを組み合わせることによって誕生した事業です。
多角化のノウハウを広く伝えたいからといって、私の会社が単独で同じような事業を始めても、現在の「多角化経営者クラブ」に匹敵する規模の組織に育てるには、何年もかかっていたことでしょう。
そもそも事業そのものが成り立たなかったかもしれません。
なにもかも自力でまかなおうとするより、上手にコラボレーションを目指すほうが、可能性は高いと思いませんか?
3.まとめ
多角化には3つのアプローチがあり、コラボレーションはそのいずれの手法にも有効です。
自社の持っている顧客や商材といった強みをベースに、他社とコラボレーションすれば、短期間で多角化を図ることはそれほど難しくありません。
おまけ
コラボレーションによる、異業種進出のメリットについては、こちらの記事で書きました。
「コラボレーションなら、異業種にも参入できる!新規事業立ち上げのハードルを下げよう。」
https://takakuka.jp/column/multiple/post-25.html
ぜひ併せて一読ください。私たちが短期間でさまざまな業種へ進出できた理由も、ここにあります。
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Authorこの記事の著者

ヤマチ連邦多角化経営実践塾 塾長
山地 章夫
ヤマチユナイテッド代表。経営を楽しみ、社員620名、50事業・年商160億円の企業グループの舵を取る。本業を中心に事業を次々と立ち上げ、売上げを積み増す「連邦多角化経営」を実践。経営の安定化と人材育成を両立する独自の経営手法が、多くの中小企業経営者の注目を集める。