意見交換が活発になる、ワーク型経営会議とは?

組織運営ノウハウ

山地 章夫
山地 章夫

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こんにちは、山地です。今回のコラムは「会議」がテーマです。

「社長や幹部が一方的に話をして終わってしまう」

「マンネリ化していて活発な意見交換がなされていない」

など、あなたの会社では非生産的な会議が常態化していませんか?

仕組みを変えれば会議はもっと活性化します。社員に当事者意識も生まれてきます。

当社で行っている「ワーク型会議」についてくわしくご説明しましょう。

目次

  1. 会議がちっとも活性化しないのはなぜか?
  2. 報告と説明だけの会議が、いつの間にか定着
  3. 活発に意見交換できない理由とは?
  4. ワークショップをベースに会議を運営する
  5. 会議はシンキングタイムからスタート
  6. まずは2人1組で意見を出し合う
  7. 会議の仕組みを変えれば、自発的に意見が出てくる!
  8. まとめ

1.会議がちっとも活性化しないのはなぜか?

会議は大切な意思決定や情報共有の場であり、経営者が幹部を教育できる貴重な場でもあります。

惰性で非生産的な会議を続けていたら、あまりにもったいない。私たちの会社でも、常にこのような危機意識をもって、会議のあり方を模索してきました。

たとえば、当社が月に1度開催している「グループ経営推進会議」。

この会議は、私も含めた各社の役員、もしくは事業責任者、幹部クラスが一堂に会し、グループの経営情報を集約することを目的としています。

重要な議題のひとつが業績検討です。

従来は、事業部ごとに責任者が口頭で資料を読み上げながら「先月の業績はこのような数字でした......今月はこんな感じで推移していきそうです......課題を解決するための対策としては......」という具合に説明し、それを受けて私が質問をしながら議論を深堀りするのが、いつもの光景でした。

でも私は、このようなやり方に疑問を感じるようになりました。

会議がちっとも活性化しなかったからです。

2.報告と説明だけの会議が、いつの間にか定着

各事業の責任者が社長である私に対して報告するという図式の会議では、私が期待している事業部の垣根を超える「横のつながり」が見られません。

そもそもグループ横断型の会議を設置したのは、縦割り組織の弊害を防ぐためでした。

自分の事業以外が困っていればサポートしてあげたり、アドバイスしてあげたりする。そうやってグループー体となって、他事業に関心をもち、応援できることが多角化経営のメリットだと考えていました。

最初のうちは、グループ経営推進会議も活性化し、その目的を果たしているかに見えました。

ところが、しばらく続けているうちに、マンネリ化してしまったのでしょう。

他の事業に対して「もっとこうしたほうがいいのではないか」「こんなアイデアがある」という展開にはならず、事業責任者から社長である私に一方的に説明するという図式が、いつの間にか定着してしまったのです。

3.活発に意見交換できない理由とは?

社員の立場になれば、もし他の事業にクビを突っ込んで「なぜこんな数字になったのか」と追及したり、「こうしたほうがいい」とアドバイスしたりすれば、自分も別の事業責任者から痛いところをつかれたり、追及されたりする可能性があり、面倒だという気持ちもあるでしょう。

経営者や幹部の前でうまくいっていないことを指摘されればバツが悪いですから、お互いに口をつぐむことになる。その結果、会議が活性化しないという状態に陥ってしまったのです。

このような課題を抱えていたところ、グループ内のいくつかの事業部で「ワーク型会議」によって会議が活性化しているという報告を受けて、グループ経営推進会議も"リフォーム"することにしたのです。

4.ワークショップをベースに会議を運営する

では「ワーク型会議」とは一体、どのようなものなのでしょう?

ひとことで言うと「ワークショップ」をベースにした会議です。

一方的な情報伝達ではなく、参加者が自ら主体的に参加し、思考することで、学び合ったり、気づきを得たりすることを目的とします。

当社のグループ経営推進会議の場合、次のような手順で行います。

(1)各事業部の業績を検討する前に、会議の資料を読み込むためのシンキングタイムを設けます。

(2)シンキングタイムが終わったら、参加者が2人1組のペアになって、資料について意見やアイデアを出し合います。

(3)その後、いよいよ参加者全員で各事業部について話し合います。

「これだけ?バラバラにやっていたことをひとまとめにしただけでは?」と思われるかもしれませんが、それぞれにちょっとした工夫があります。ご説明しましょう。

5.会議はシンキングタイムからスタート

これまでは、会議冒頭に各事業の責任者が口頭で報告書を読み上げていたのですが、それだけでもトータル40~50分はかかります。

すでに書いてあることをただ読み上げるのは時間がもったいないですし、議論も深まりません。

そこで、それぞれの事業部の現状や前年比・目標比の数値、課題、対策などをA4用紙1枚にまとめた資料を配布し、メンバーにはその場で目を通してもらうことにしました。

原則として1事業1枚なので、分量的には20数枚。事業責任者は他の事業のこともある程度は理解しているので、数字や要点を拾って読んでいけば、5~10分で把握できるボリュームです。

資料に目を通していると「あの事業は苦戦しているようだ」「あの事業部は先月も同じ対策を書いていた。もっとこんな戦略をとったほうがいいのではないか」「この事業部はこんな面白いことをやっているのか。うちの事業部でも真似できるかも」といった課題・対策が次第に見えてきます。

インプットを通じて、自分の頭を使って考える時間をとるので、ただ話を聞いているよりも理解できるというわけです。

ちなみに、考える時間を確保するために資料を前日に配布するのは、あまりいい方法だとは思っていません。

余裕をもって資料がすべて揃えば、事前に考察する時間もとれますが、20以上の事業部があれば、ギリギリに提出してくる者が出てきます。次第に締め切りが後ろ倒しになり、前日の夜中になって資料が手元に届くこともあります。前日の夜に資料が届いても読むのは億劫ですし、お酒を飲んでしまっていれば届いたことにも気づかないかもしれません。

そのような経験則から、当社では前日ではなく、当日の会議中に集中して資料を読む時間をとるようにしたのです。

 

6.まずは2人1組で意見を出し合う

シンキングタイムが終わったら、参加者が2人1組のペアになって、報告書に対する意見やアイデアを出し合います。

実はこれがワークショップ形式の肝です。

会議の出席者が20数人もいると、意見やアイデアがあっても、委縮して発言できないケースがあります。

しかし、2人きりだと、ためらわずに意見が出てきます。

「○○事業が前年比割れしているのは問題じゃないの?」

「それもそうだけど、○○事業も問題だよね。私ならこんな対策をとるかな」

というように、他の事業部に対するさまざまな意見が表面化します。

ワークショップの時間は5~10分ほど。

ディスカッションするテーマは、自分の事業部やペアを組んだ相手の事業部のことでなく、他の事業部のことでもかまいません。

とにかく、気づいたことを口に出してもらう。場合によっては、違う人とペアを組んで、もう1セットやることもあります。

そうすることで、従来の会議では表に出てこなかった意見がどんどん出てくるようになるのです。

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7.会議の仕組みを変えれば、意見が出てくる!

このようなステップを踏んでから、いよいよ参加者全員で各事業部について話し合います。

ワークショップをすることでコメントするハードルが心理的に下がるのか、それぞれの事業部について意見を求めると、参加者が不思議と意見やアイデアを出してくれます。

私が「○○事業部についてはどう?」と尋ねると、「こういう意見が出ました。このようなやり方をしたほうがいいのではないでしょうか」と発言してくれるようになったのです。

自分ひとりの意見を、大勢の場でいきなり発表するのはやはり気力がいるものです。

2人一組で一度話合い言葉に出しておくことで、意見も客観視でき、必要ならば修正もできます。

意見に根拠と自信が生まれ、結果的に最後の共有の場でも臆することなく伝えることができるのでしょう。

これはワーク型会議を導人してから、大きく変わった点です。

仕組みを変えれば、活発な意見交流のある会議をつくることができるのです。

 

8.まとめ

会議が活性化しないのは、会議の仕組みがよくないからです。

ペーパーを読み上げない、自分の頭で考えるシンキングタイムを設ける、先に2人1組で話し合うなど、ちょっとした工夫で、意見がどんどん出てくるようになります。

誰でも自分の意見を否定されたり、拒絶されたりするのは怖いもの。それを仕組みで防ぎ、逆に自信を持って発言できる場をつくることで、会議は生産的な場に変貌します。

あなたの会社でも「ワーク型会議」を導入してみませんか。今日からすぐに取り組めます。


ところで、せっかく仕組みを整えても、役員や社長が意見を頭ごなしに否定するような会議は、非生産的なものに逆戻りしてしまいます。部下を信頼し、自発的に発言してもらう土壌づくりについては、こちらの記事で書きました。ぜひご覧ください。

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