ヤマチ流デジタルトランスフォーメーションを公開 ~9億円の赤字を回避し、業績2倍を実現した「3つの取り組み」とは~

KATAKA

川田 新平
川田 新平

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こんにちは、川田です。

これまでのコラムでは、
業績2倍を達成を実現した弊社の取り組み「オンライン朝会」「動画の活用」「型化」それぞれについてお話してきました。

今回はこのストーリーの締めくくりとして、3つの取り組みの総括と活用した相乗効果についてお話できたらと思います。

目次

  1. 業績アップを実現した「3つの取り組み」とは
  2. メリット① 「オンライン朝会×動画」で組織の属人性が解消された
  3. メリット②「動画×型化」で業務を最適化することができた
  4. メリット③「型化×オンライン朝会」で現状を的確に把握することができる
  5. まとめ トップとしてのプレッシャーから解放された!

1.業績アップを実現した「3つの取り組み」とは

① 情報共有

コロナ禍でも社員の目線を一つにできるよう、オンラインで週1回30分の"朝会配信"をスタートしました。
業績の進捗やランキング、週間MVPなどを発表しています。

② 動画活用

ランキング上位者へのインタビューや、営業マン全員のロープレ動画を撮影し全社員に共有しました。
すべての社員が、動画でトップ営業マンのやり方を学んだり、他の営業マンと自分自身のロープレの比較をしながらテクニックを真似できるようにしました。

③ 型について

動画で共有された沢山のやり方を、一つのお手本としたのが「型」です。
ひとつひとつの業務の"やり方"を整えるだけでなく、業務全体のフロー、各フローごとの基準の設定もしました。

ここまでが、当グループの業績2倍アップ達成を実現した取り組みの全貌です。

最初から計画的に取り組んでいったわけではなく取り組んでいくうちに必要だと思った要素を加えていった結果ですが、属人性を解消し、業務の最適化ができるようになるなど大きなメリットを享受することができました。

トップとしての重圧から解放されることもできました。

それぞれのメリットについて、詳しくお話しますね。

2.メリット① 「オンライン朝会×動画」で組織の属人性が解消された

振り返ると、それまでの当グループは全体的にかなり属人性の高い組織だったと思います。

センスのある社員は成果を上げ、それ以外の社員は伸び悩むというのが常態化していました。

この課題を変えるきっかけとなったのは、オンライン朝会で営業マンのランキングを発表していたときに、上位者が好成績を収めている秘訣を聞いて、他の社員にも共有できないだろうか?と考えたことです。

トップ営業マンへのインタビューの中でその社員が編み出した「成功するやり方」を見つけ出し、動画で撮影しました。
アップロードした動画は全社員への共有し、社員へは動画を見て自分の業務に取り入れるよう促します。

ロープレ動画についても同様です。

この取り組みのポイントは、マニュアルや研修での指導と違い、動画は本人のリアルな説明が共有されるために現場社員に伝わりやすいという点です。

現場社員同士のノウハウ共有なので、自分事としても落とし込みやすいようです。

またロープレ動画は、営業シーンを動画に残すことで自分のロープレを客観視しながら他の人のロープレと比較することができます。
言葉だけの概念的な指導では伝わりにくい部分も、実際に自分で見ることで社員は改善につなげることができます。

このように、すでに現場にあるやり方を動画という形で可視化することで、全員の業務レベルの"底上げ"が可能になりました。

3.メリット②「動画×型化」で業務を最適化することができた

社員の良いやり方を聞いていくことで、様々な業務の「成功するやり方」が集まりました。

オンライン朝会で発見した成功事例を動画で全社員に共有していくうちに、やり方が沢山 集まってきたために、一番理想的な業務のやり方を「型」として社内で統一しよう、とい う動きになりました。

やり方の統一はマネージャーを中心に進めてもらいましたが、話し合っていくうちにひと つひとつの業務のやり方だけではなく、前後の関連性や業務フロー全体を見直すことにな りました。

フローが完成した次には、「どの業務を、どのくらい量やればよいのか。どの くらいの質まで高めるべきか」という各フローの基準も設定しました。

このように、 やり方やフローの整備、基準を設けることによって、業務の初めから終わりまでをすべて 売れる社員、お手本社員と同じように統一することができるのです。

社員は何をすれば成果を上げられるのか悩むことがなくなり、「あとは実行あるのみ」という状態になります。

こうした環境を整えることで、指導・育成も効果的にできるようになりました。

やり方は 型化されており、動画でやり方が共有され、基準も明確になっているために未経験の新人 や中途の社員でもすぐに動き出すことができるようになったのです。

4.メリット③「型化×オンライン朝会」で現状を的確に把握することができる

さらに、型で定めた基準は指標とし、社員には基準を達成するまで実行するように伝えています。
社員ごとの達成率は帳票にまとめ、毎週のオンライン朝会で公開しています。

そうすることで、常に最新の状況がアップデートされ、全社員が把握している環境ができあがります。
社員は現状を見つめて自分たちの行動を振り返り、マネージャーや経営トップは最新の事 実に基づいた戦略立てをすることができるようになります。

実際に私も、指標を設定して計測する前と今では、立てる戦略がガラっと変わりました。

トップと社員は同じ情報を共 有している為、社員も立てた施策の背景を理解し、命令・伝達の浸透度合いも上がるよう になりました。

5.まとめ トップとしてのプレッシャーから解放された!

トップとして全社を導かなければいけないという重圧は、経営者や経営幹部ならだれもが 経験することでしょう。

振り返ってみると、自分でも「色々と背負いすぎていた」と感じています。

コロナショックで赤字9億円の試算が出た時は、売上が9割減したイベント事 業部や、影響を受けていたデイサービスFCも、すべて私の手でどうにかしなければ、と 常に気をはっている状態でした。

しかし、成功事例を発見して型にするだけで社員たちが勝手に成果を上げてくれている様 子を見ていると、
「自分が正解を出すのではなく、成功するやり方を可視化して全社に共有するだけで、社員がどうすれば良いのかを導くことができるのか」と気が付きました。

一体、どれほど肩の荷がおりたことか・・・

言葉では言い表せないほど、今では経営を楽に考えられるようになりました。

かつては、どうにか業績向上の手がかりを得ようと外部のセミナーに答えを求めたり、書籍を買いあさったりもしていましたが、結局は自社の現状を見つめることが一番大事だったのだと痛感しました。

オンライン朝会を開始するまでは、自社の状況を見つめ切れていなかったと反省しています。

ランキングやMVPを発表したり、動画を撮ったりすることで、現状が明らかになり、その事実はトップ、ミドルだけでなく全社員で共有することで、 様々な利益を享受することが出来ました。

一時は赤字9億円を覚悟した当グループも、最終的に2020年は営業利益5億円の黒字で着地することができました。

私の戦略が良かったわけでも、施策が功を奏したわけでもなく、ただ現場社員の成功事例を共有し、実行し続けた結果なのです。

今このコラムをお読みになっている経営者、経営幹部の皆さんはいかがでしょうか。
自社の現状を、きちんと見つめられていますか?

私の実体験が、皆さんの抱えている課題の解決の契機となりましたら幸いです。


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【コラム】ヤマチ流デジタルトランスフォーメーションを公開 シリーズ
第1話:オンライン朝会① DXって、このこと?!
第2話:オンライン朝会② 共有情報の中身
第3話:オンライン朝会③ 週間MVP発表 社員成長の2つの法則
第4話:オンライン朝会④ 週間MVP発表がもたらす波及効果
第5話:オンライン朝会⑤ ランキング発表
第6話:社内での動画活用
第7話:部下育成は「自社流DX」で効果爆上がり
第8話:全社員を自主的に行動させる「行動量」の重要性
第9話:型化① 型づくりの経緯
第10話:型化② 3種類の型
第11話:型化③ トップとしての重荷が軽くなった!? 型づくりのメリットについて
第12話(最終話):9億円の赤字を回避し、業績2倍を実現した「3つの取り組み」とは(この記事)

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