ヤマチ流デジタルトランスフォーメーションを公開 〜オンライン朝会③ 週間MVP発表 社員成長の2つの法則〜
KATAKA

こんにちは、川田です。
前回のコラムでは、当グループ2社で行っているオンライン朝会での情報共有について、全体像をお伝えしました。
朝会のコンテツの中から今回は、週間MVP発表に特化してお話しします。
大きな効果があると思ってMVPの発表を始めたわけではないのですが、続けていたら2つの法則が見つかりました。
MVP発表の価値に私自身が驚いています。
目次
1.一度MVPに選ばれると再び選出される社員が多数
コロナ禍のなかスタートさせたオンライン朝会では、組織全体のテンションを上げるため、勢いをつけるために、社員の活躍を私が思いきり喜び、ポジティブなメッセージを伝えるということをしています。
その流れで取り入れてみたのが、特に活躍した社員を表彰する週間MVP発表です。
ブランドチームや部署のマネージャーがそれぞれ自チームのメンバーからMVPを選び、私が朝会で発表します。
コロナ禍で外部環境がめまぐるしく変化するなかで、最適解を見出すには、さまざまな方向から情報収集をすることが大事になるとも思っていました。
そこでMVPの選出と情報収集を目的とした情報共有会という場を設け、各マネージャーから事業部の現況、MVP、MVP選出理由の報告を受けています。
選出理由は、数字という記録だけでなく、日々の光る行動から、チーム・会社への貢献からなどさまざまです。
毎週報告を受け発表をしていたら、2つの法則が見つかりました。
まず1つ目は、その週に選出された社員が選ばれた内容を強化し、翌々週にも選出される"2週後再MVPの法則"。
選ばれたらまた2週間頑張って再びMVPを獲る、このパターンが非常に多いのです。
2つ目の法則は、2週後再MVPが最大5連鎖するというもの。
例えば、お客様への土地提案に関することでMVPに選ばれた新築の営業マンが、MVPの連鎖で"土地のプロ"に進化したケースがあります。
連鎖によって、ぐんぐん成長していくのが面白いと感じています。
2.活躍を喜ぶことで、社員が自信をもち育っていく
上司が自分を見てくれて、行動が認められて、会社のトップから直接、全社員が参加している朝会で「ここがスゴい!」と表彰されるという経験は、MVPに選ばれた社員の自信を生み出すことにつながっているのではと考えます。
また、周りのメンバーからも称賛の声をかけられたり、頼られたりすることが、「自分はもっとできるんじゃないか」とさらなる行動のきっかけになっているように思います。
私自身、過去には、いくら説明してもなかなか思うように動いてくれない社員たちを、レベルが低いと捉えていたことがあります。
そもそも、こちらがやってほしいことと、社員がやりたいことというのは違っていることが多いものです。
教えることや社員の考えを否定ばかりしていては、社員はやらされ感は募っても、自信にはつながらないということも、社員のレベルが低いというのは私の思い込みだったことも、今だから分かります。
トップが活躍を喜んであげることで、自分に自信がなかった社員が自信に満ち溢れたり、結果を出せかった社員が結果を出せるようになったり、良い変化が起きています。
人を育てようとあの手この手を使ってきましたが、これまでのやり方よりも今のMVP発表のほうが、人が育ってきていると手応えを感じています。
3.トップが社員を知ることは自分自身にも大きなプラスに
さらに付け加えると、マネージャー陣からMVPに選んだ社員のことについて聞く情報共有会は、私にとって大事な場となっています。
活躍の中身を知ると、社員たちを頼もしく感じられて、毎回、感謝の気持ちがあふれ出してきます。
オンライン朝会の流れの中でスタートしたMVP発表ですが、社員の成長にとっても、私の気持ちの面にも、とてもプラスになっているので、やってよかったと実感しています。
「人の問題」で悩まれている経営トップの方は、オンライン朝会・MVP発表に取り組んでみることが、解決への一番の近道かもしれません。
次回はMVPを選出する上司側のことや、発表を聞いているその他の社員への影響など、MVP選出について掘り下げます。
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ヤマチでの変容を時系列に沿って知りたい方は、こちらのシリーズをご覧ください。
第1話:オンライン朝会① DXって、このこと?!
第2話:オンライン朝会② 共有情報の中身
第3話:オンライン朝会③ 週間MVP発表 社員成長の2つの法則(この記事)
第4話:オンライン朝会④ 週間MVP発表がもたらす波及効果
第5話:オンライン朝会⑤ ランキング発表
第6話:社内での動画活用
第7話:部下育成は「自社流DX」で効果爆上がり
第8話:全社員を自主的に行動させる「行動量」の重要性
第9話:型化① 型づくりの経緯
第10話:型化② 3種類の型
第11話:型化③ トップとしての重荷が軽くなった!? 型づくりのメリットについて
第12話(最終回):9億円の赤字を回避し、業績2倍を実現した「3つの取り組み」とは
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Authorこの記事の著者

株式会社ジョンソンホームズ|常務取締役|グループ常務
川田 新平
ジョンソンホームズを陣頭指揮。企業ミッションの明文化、共有・浸透を図るとともに社員が輝き主体的に経営参加する組織づくりを通して、新たな成長軌道に導く。現在はグループで展開する多様な事業にコミット。社員皆をよくするために、毎月500名の社員の話を聴くことを自ら実行している。